新入社員は絶対に「座る席」を間違えちゃダメ 会議室、列車…どんな席にも「序列」がある!

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エレベーターの場合、最上座は操作盤があるなしにかかわらずエレベーターに入って右奥側、出入り口から見て左奥になる。そして最下座は操作盤の前だ。乗り降りや階数のボタンを押す仕事があるためだ。つまり、目上の人とエレベーターに乗ったら、操作盤の前に立ち、「開く」ボタンを押し続けつつ、降りる階のボタンを押すのが、正しい所作といえそうだ。

ちなみに、左右に操作盤がある場合は、最上座である左奥から最も離れた、出入り口から見て右の操作盤の前が、一応の最下座だ。

階段では、目上の人より「1段下」で目線を低く

一方、エレベーターではなく「階段」や「エスカレーター」を使う場合はどう振る舞えばいいのか? 基本は、目上の人より1段下にいるのが正解だという。階段やエスカレーターをのぼる場合は、1段下にいてついていく。逆に降りる場合は、数段先を歩くようにしたい。

「というのも、人間関係は“目線”でも現れるものだからです。階段の上にいると相手の方より目線が上になる。文字どおり『目上』になり、見下ろすカタチになってしまいますからね。目下の人は、目線が下になるよう、階段の下を歩く配慮をしたほうがいいでしょうね」(岩下さん)。

ただし、例外となるのが、あなたが男性で、相手が女性の場合だ。階段を登る際、目線を下げるために、先に女性を歩かせてしまうと、相手はあなたの目線を気にする可能性が高い。スカートなどをはいていたらなおさらだ。そこは「お先に失礼します」とひと言を添えながら、スカートを見上げないスタイルで階段を上りたい。セオリーどおりではなくても、こうした気遣いこそが、相手をおもんぱかった本当のマナーというわけだ。

「どのイスに座るのが正解か」「どこがマナー違反にならない席か」という席次の基本をお伝えしてきた。これらがスマートにできれば、「新人なのにやるね!」と社内外の印象もよくなるはず。

将来の課長や係長のイスも、ぐぐっと近づく……かもしれない。

箱田 高樹 カデナクリエイト

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はこだ こうき / Koki Hakoda

1972年新潟県生まれ。江戸川大学社会学部卒業後、カデナクリエイト入社。ビジネスマン向けの媒体を中心に執筆・編集を手掛ける。著書に『カジュアル起業~"好き"を究めて自分らしく稼ぐ~』、共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト他著・マイナビ出版)。

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