AIでわかった!大谷翔平の知られざる「弱点」

電通とNHKが仕掛けるスゴイ野球中継とは

投打で圧倒的な成績を残す大谷翔平選手だが、意外な弱点があった ©共同通信社

「マウンド上は、本日のような三日月の日にコントロールが冴え渡る日本ハム・大谷翔平。対するはフルカウント時のホームラン数が最も多い西武・中村剛也。人工知能の予想は外角低めのスライダーですが……。大谷、第6球を投げました。おっと、予想どおりのスライダーで空振り三振だ!」――。

近い将来、野球中継はこのような実況・解説に変わっていくかもしれない。

プロ野球中継とAI(人工知能)を掛け合わせたらどうなるのか。そんな「AI野球解説プロジェクト」に本気で取り組んでいるのが、大手広告代理店の電通だ。企画を主導するのは「Dentsu Lab Tokyo」(以下、電通ラボ)。テクノロジーを起点に、広告にとどまらない作品やサービスなどを生み出す組織だ。今回のように、外部の会社やアーティストと協力してプロジェクトを進めることもある。

300万球超のデータを解析

電通ラボが開発を進めるのは、AIを活用した解説システム「ZUNO(ズノさん)」。名前の由来はもちろん「頭脳」だ。ズノさんは各打席で投手の配球を予測することに加え、チームの勝敗の予測、さらには年間のチーム順位まで予測できる。

音声機能などを組み合わせて野球解説者に成り代わろう、というものではなく、あくまで解説や実況のサポート役としてデータを提供し、野球の見方、楽しみ方を広げるのが役目だ。

ディープラーニングを担当したコズモ社の徳井直生氏。「人間ではわからない、さまざまな選手の特徴を知ることができるようになる」と話す(記者撮影)

メインの機能である配球予測の基になっているのは、データスタジアム社が提供する300万球を超えるデータ(2004年から蓄積)だ。こうした膨大なデータを「ディープラーニング」の技術を応用して学習することで、ズノさんはさまざまな解析を行う。

ちなみに、ディープラーニングとは、人間の脳を参考にした「ニューラルネットワーク」を用いた情報解析手法の一種。コンピュータ自身が物事の判断基準となるルールを見つけ出すものだ。ディープラーニングとデータのビジュアル化はQosmo(コズモ)社が担当している。

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