不動産投資は長期的な安定収入が目的 顧客の気持ちに寄り添う管理
経験を通して確信した「不動産の原点は管理業」
「不動産管理の仕事は、入居者を募集したり、トラブル対応をしたり、定期清掃を行ったり、実に地味な仕事です。でも、その地味な仕事をコツコツと積み上げていた会社が、バブル崩壊後もしっかり生き残っていたのです」。不動産業の原点は管理業だと確信した日本財託の重吉社長は、賃貸管理に特化し新たなスタートを切った。
以来、マンション情報を集めて物件を仕入れ、顧客に安く販売し、そのあとの賃貸管理を請け負う地道な業務に徹し、実績を重ねていった。「管理戸数が2000戸になるまで10年かかりました。そのころから、やっと賃貸管理だけでも利益が出るようになったのです」。
日本財託では、取扱物件を東京都内の中古ワンルームマンションに絞っている。そのビジネス戦略も、確実に管理戸数を増やしてきた要因だ。「サラリーマンが不動産投資で長期的に安定収入を得ようと思ったら、賃貸需要が旺盛なエリアで投資を始めるのが鉄則です。転入者が圧倒的に多い東京23区の徒歩10分圏内のワンルームマンションなら、空室リスクを抑え安定した家賃収入を得ることができます」。
ではなぜ「中古」なのか。「新築マンションも一度登記をすれば中古になってしまい、売ろうとしたとき2~3割値段が下がってしまいます。このため築年数の浅い優良物件が多く、実は同じ立地でも1000万くらい値段が安いのです」。しかも、賃貸に出すときの家賃はほとんど変わらないため、収益の差は歴然だというのだ。