中国鉄道メーカー、海外不振で成長ストップ

世界最大の中国中車、シンガポールで欠陥も

中国中車は外国向けの強化を狙い、南車と北車が統合して誕生した(写真:Imaginechina/アフロ)

世界最大の鉄道車両メーカーの中国中車がいま、成長の分岐点に立っている。3月30日に発表した2016年決算は、売上高が前期比5.7%減の2241億元(3兆5858億円、1元=16円で計算)、税引後利益が同1.3%減の139億元(2225億円)と減収減益だった。

同社は大きく4つの事業で構成されている。①鉄道機材事業(機関車、電車、貨車などの製造)、②高速輸送車両および都市インフラ事業(都市交通向け車両の製造、インフラ構築)、③新ビジネス事業(一般向けの電気・機械事業および新規事業)、④モダンサービス事業(金融、物流など)だ。

中でも鉄道機材事業は売上高全体のほぼ半分を占めるが、その主力事業が振るわなかった。

売り上げを事業別に見ると、都市インフラ事業や新ビジネス事業は前期比10%程度増えたが、鉄道機材事業がマイナス18%と大幅に低下した。地域別に見ると中国国内が前期比約3%減にとどまる一方、外国向けが約30%減と海外の落ち込みが大きかった。

売上高はビッグスリーをはるかに上回る

中国中車は世界1位の中国北車と2位の中国南車が2015年に合併して誕生した。売上高に比べて減益幅が小幅にとどまったのは、統合によるスケールメリットや重複部分のコスト削減、不毛な受注競争がなくなったことによる販売費減少があったためだ。

世界の鉄道車両市場は長らく、ドイツのシーメンスとカナダ(鉄道事業の本拠地はドイツ)のボンバルディア、そしてフランスのアルストムの3社が「ビッグスリー」とよばれリードしてきた。売り上げ規模でみれば中国中車がトップながら、中国国内向けが中心だ。世界的に鉄道を販売しているメーカーといえばこの3社となる。

ちなみにシーメンスの交通事業は2016年度の売上高は78億ユーロ(9311億円、1ユーロ=119円)。ボンバルディアの交通事業は同75億ドル(8407億円、1ドル111円)。アルストムは同68億ユーロ(8188億円、1ユーロ119円)。日本の鉄道車両メーカーの売上高はそのはるか下だ。

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