定年後、夫婦は「共通の趣味」を持つべきか

収入減でも「ストレスフリーな老後」を送る

定年後は夫の自由時間が増えることが多いが、夫婦は互いの趣味に付き合ったほうがいいのだろうか(写真:プラナ / PIXTA)

前回の記事では「定年後、年収が激減しても夫婦でもめない法」を書いたが、今回も定年後の夫婦が快適に暮らすにはどう時間を過ごせばいいのかに焦点を当てたい。読者のみなさんは、趣味をお持ちになっているだろうか。多くの方々は「たくさん持っている」とおっしゃるかもしれない。だが、その中で本当に「打ち込める」ものや「得意」と言えるようなものは、はたしてどれだけあるだろうか。なぜそんな質問をするかといえば、定年を見据え、シニア夫婦が円満な夫婦生活を送るうえで、お互いの趣味を尊重することはとても大切になるからだ。

もちろん、趣味の考え方はひとそれぞれだ。だが、ハードルを高くして考えると、自分でも「一生モノの趣味」といえるようなものは、10年くらいはそれを続け、その奥深さを知るくらいでないといけない。昔、そんな話をいただいて、そのとおりだと思ったことがある。

私の趣味といえるものは「食」に関すること以外は、あまりない。そもそも「食」の領域は非常に奥が深い。私は中でも「野菜」が好きなのだが、「トマト」ひとつとっても、品種、地理・気候・世界史・文化史・栄養・加工保存技術など、アプローチは本当に幅広く、学ぶべきことは尽きない。

とりあえず「相手の趣味」に付き合ってみることが大切

では、夫の趣味(または本当に好きなこと)とは何か、ご存じだろうか? もちろん、逆もそうだ。夫婦でお互いの趣味をどれだけ把握しているだろうか。

実は、私の夫は、もともと音楽が好きということもあり、定年前からアルトサックスを習い始めた。退職金で夫が最初に買ったものはアルトサックスである。教室に通い、30歳前の若い講師に「イロハ」から教えてもらい、家でも突拍子もない音を出しながら練習をしていた。楽器をお持ちになったことがある方ならわかると思うが、結構大きな音が出る。なので、ご近所には配慮が必要だ。「家で練習をするなら、大きい音は、日の高いうちに終了するように」という取り決めをした。

夫がアルトサックスを習い始めて半年後、発表会があるという。「聞きに来ないか?」と誘われた。発表会なので、聴衆は参加者とその家族くらいということだった。「父兄参観」というか「家族参観」ということならば行かざるをえない。「行く! 行く!」という積極的なレスポンスではなく、「わかりました」という回答をしたように思う。この辺りの「微妙なニュアンス」が夫に伝わったかどうかは疑問ではあるが、とにかく「拒否しなかった」わけだ。

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