日経平均は反落、円高進行で先物主導の売り 一時は「取引時間中の年初来安値」に接近

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 4月4日、東京株式市場で日経平均は、反落。米株安と円高を背景に主力株に売りが先行した。写真は都内で2015年7月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、反落。米株安と円高を背景に主力株に売りが先行した。売り一巡後は押し目買いに支えられ、下げ渋る場面があった。だが、後場に1ドル110円台前半まで円高が進むと先物主導で売られ、一時280円近く下落した。その後買い戻しが入り下げ止まったものの、節目の1万9000円を終値で3営業日連続下回った。

東証33業種中、石油・石炭、陸運、電気・ガス、パルプ・紙、を除く29業種が下落した。海運、証券、非鉄金属の下落率が大きかった。

米3月自動車販売の不調や円高進行を受け、自動車株が総じて軟調。トヨタ<7203.T>が1.03%、ホンダ<7267.T>が2.66%、日産<7201.T>は2.89%、マツダ<7261.T>は3.1%、それぞれ下落した。

日経平均は後場に急落し、取引時間中の年初来安値更新まであと53円ほどに迫る場面があった。「海外のヘッジファンドや金融機関の仕掛け的な売りが出た。あと数日は需給の要因で、きょうのように悪材料が特にないのに突如下げるという展開が続くかもしれないが、日米のファンダメンタルズは決して悪くなく、押し目買い意欲は強い」(大和住銀投信投資顧問・経済調査部部長の門司総一郎氏)との声が聞かれた。

個別銘柄では、しまむら<8227.T>が続伸。同社が3日発表した2018年2月期の連結営業利益予想は、前年比16.2%増の567億円だった。堅調な業績が継続するとの期待をもとにした買いが入った。

半面、キユーピー<2809.T>が急反落。3日に発表した2017年度第1・四半期(12─2月)の連結業績は営業利益が前年比28.2%増の55億7700万円、純利益も同12.7%増の26億9400万円となった。株価は好業績期待を先行する形で上昇し続けていたため、好材料出尽くしと受け止めた売りが優勢となった。

東証1部騰落数は、値上がり325銘柄に対し、値下がりが1620銘柄、変わらずが67銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     18810.25 -172.98

寄り付き   18933.82

安値/高値  18703.63─18947.33

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1504.54-12.49

寄り付き     1513.27

安値/高値    1495.52─1513.84

 

東証出来高(万株) 226050

東証売買代金(億円) 25741.05

 

(辻茉莉花)

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