新入社員は「歓迎会」をどう乗り切るべきか 飲めない人でも「ビールで乾杯」自体が重要

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もちろん、それで話が終わるとは限らない。もし終わらない場合は、話の区切りをみつけたら、「……で、○○ということなんですね」などと要約するのがいいだろう。参考になったとか、勉強になったなど感想や礼を言い、「今後ともよろしくお願いいたします」と未来志向の言葉で結べばスムーズだ。

「3次会」以降は断っても失礼にならない

会が終わったら、出口のあたりに立ち、出てくる人にお礼を言う。楽しそうにニコニコするのがポイントだ。終了後、2次会までは出たほうが望ましいが、3次会以降は断って構わない。泥酔したり、終電に乗り遅れたりするほうが失礼だ。

翌日(会が金曜日の場合は次の出社日)は会社の人に、歓迎会のお礼を伝えるのを忘れないようにしよう。歓迎会の翌日の主役の遅刻は厳禁だ。社会人失格の烙印を押される。次の日がつらくなるほどの飲みすぎは控えたい。

社会人生活のある意味第一歩となる歓迎会。できることなら、何よりも最優先で出席したいものだ。しかし、たまたま歓迎会の日に都合が悪いことはある。そうしたときには、どうすればいいのだろうか。

「まず、歓迎会に誘っていただいたことへの感謝を伝えましょう。そして、その日の予定は、前から決まっていてどうしても行けないことを伝えます。重要なのは、残念だという気持ちをしっかり伝えることです」(伊東氏)

併せて、「日程が変更できるか、可能なかぎり調整してみます」と最大限の努力をすることを伝えることも重要だ。また、「この週なら全部空いていますが、いかがでしょうか」といった具合に代替日も提示する。

「重要なのは、ポジティブな未来を必ず示すこと。まずいのは、単に『その日は無理です』など、自分の気持ちや相手への思いを表現せず、ストレートに事実だけを伝えることは避けましょう。自分たちのために時間をつくっていることへの感謝を忘れずに」(伊東氏)

相手がしてくれたことに感謝をして、自分のうれしさを表現する。歓迎会だけではなく、仕事とは、その繰り返しだ。歓迎会では、このことをぜひ意識して行動してもらいたい。そうした行動パターンを覚えるきっかけになるはずだ。

竹内 三保子 カデナクリエイト

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たけうち みほこ / Mihoko Takeuchi

明治学院大学経済学部卒業後、西武百貨店入社。紳士服飾部、特別顧客チームを経てフリーライターに。その後、編集プロダクション・カデナクリエイトを設立。流通業で培った顧客視点で執筆を行っている。共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ 商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト著・マイナビ出版)。

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