日本ヒューレット・パッカード

知らないと困るITの新常識

「人任せ」のトップ、リーダーは危ない

「アイデアエコノミー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「構想をいち早く価値に変えた企業だけが勝ち残る」という意味だ。そうした「アイデアエコノミー」の時代にあって、ITはビジネスの成否を左右するカギとなっている。もはやITは業務のサポートだけでなく、企業のビジネスそのものになりつつあるのだ。だから企業のトップ、リーダーにとっても「わからない」「人任せ」では通用しなくなっている。競争力を決する重要課題と認識し、新しい潮流をとらえた活用が必要になっている。

アイデアをいち早く価値に変える企業が勝ち残る

いま、革新的なサービスを創出している企業の多くは、工場などを保有していない。優れたアイデアを具現化するために必要なリソースを組み合わせて製品、サービスにし、いち早く市場に投入することで成長を手にしている。まさに、「アイデアエコノミー」が勝負の要になっているのだ。

そこに求められているのは、スピードである。企業のトップやリーダーが迅速な意思決定を行うのはもとより、ひとたび決定したら、速やかにビジネスとして具現化する組織や仕組みが不可欠だ。むろん、ITも重要な要素の一つになる。かつては業務の省力化や効率化をサポートする裏方だったITを、ビジネスを早く動かすことのできるITへと変えていかなくてはならない。ITがビジネスそのものになりつつあると言われるゆえんである。

クラウドファーストは大きな落とし穴

確かに、企業のトップやリーダーがITの細かな技術を知り尽くす必要はない。だがIT技術は、世界で急激に変化している。そうした新しい技術による大きな潮流を知り、自社の戦略に合わせて活用していかなければ、「アイデアエコノミー」を勝ち抜くことはできない。たとえば、「米国などでは、一部の先進的な企業がパブリッククラウドからオンプレミス(自社運用)に回帰している」と言うと驚く人もいるかもしれない。実際、日本企業では依然として「そろそろクラウドに移行すべきか」といった議論をしているところが多いから、海外の企業と比べれば周回遅れとも言える。

オンプレミス回帰の大きな要因は、データ量の増加にともなうコスト増の問題だ。パブリッククラウドは費用対効果が高いと考えがちだが、ビッグデータの時代になると、従量課金のクラウドではコストも青天井になりがち。だから、オンプレミスとパブリッククラウドを併用し、業務に応じて使い分けるのが主流になりつつある。最近では、オンプレミスとクラウドのメリットを併せ持つ『ハイブリッド・インフラ』と呼ばれる製品も登場している。セキュリティなどオンプレミスの機能を持ちながら、スピードや拡張性、さらにコストでも、クラウドと比較し遜色ないという。

こうした新常識を知らないと、ビジネスで一歩も二歩も出遅れる時代だ。ただでさえ、ITはコストセンターと考える企業トップ、リーダーは多い。ビジネスをドライブしていく重要な要素と頭を切り換え、情報を収集し意思決定につなげてほしい。以下では、知らないと困るITの新常識を事例を交えて、さらに詳しく紹介する。