【完全保存版】東電株主総会、全議事録(3) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開

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なおこの一括回答のご説明には、約20分程度かかる見込みでございますので、何とぞご了承をお願いいたします。それでははじめに山口副社長からご説明を申し上げます。

山口副社長: 副社長の山口でございます。はじめに●●様、●●様からのご質問にお答えいたします。まず、原子力発電設備の増加は柏崎刈羽原子力発電所2号機および4号機の配管等の耐震強化工事などによるものでございます。なお柏崎刈羽原子力発電所につきましては、電力の安定供給を確保する上で、重要な電源であることから、今後の運転再開に向け、設備の適切な維持管理や、安全性向上策を確実に実施することとしております。

次に原子力損害賠償引当金につきましては、一定の前提に基づきまして、現時点で合理的な見積もりが可能な範囲で算定したものであり、この中には将来お支払いする金額も含まれております。なお、賠償資金につきましては、賠償の請求、支払い状況等に応じまして、その都度交付を受けており、賠償以外の目的では使用しておりません。

次に原子力発電施設解体費についてであります。平成24年度は、原子力発電の累積発電電力量は増加しておりませんが、物価等の変動を反映して総見積額が増加したため、費用を計上しております。次に装荷核燃料についてであります。定期点検中の柏崎刈羽原子力発電所5号機、及び6号機において燃料の取り換えを実施したため、増加しております。次に保有する核燃料の取り扱いについてであります。今後のウラン需要量、在庫の状況、及び市況価格などを総合的に勘案し検討してまいります。

次に加工中核燃料についてであります。東北地方太平洋沖地震前に締結した契約に基づきまして、原料ウランを約1.4トン輸入しております。なお、輸入したウランの金額につきましては、商取引において当社の不利益を被る可能性があることから、回答は差し控えさせていただきます。

最後に日本原燃に対する平成24年度末時点における出資額は1,715億円、債務保証残高は2,084億円となっております。また、当社の長期借入金残高は9,207億円、累積赤字は332億円であります。なお、平成24年度につきましては、日本原燃の新規借入金に対する債務保証は実施してございません。

次に●●様からのご質問にお答えをいたします。

まず、金融機関からの資金調達につきましては当社の信用力などを勘案いたしまして、私募債の発行等により与信を維持していただいております。なお、平成24年度の私募債の発行額は7,264億円となっております。

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