テレビに視聴者がうんざりしている真の理由

目先の視聴率狙いで繰り返される策にノー!

実際に、番宣出演を一切認めない番組もありますし、イモトアヤコさんという日本テレビ発のスターも生まれるなど、決して無理なことではありません。要は「われわれテレビ業界の事情があるから」と逃げてしまうと、「テレビはつまらない」というイメージが加速するだけ。視聴者はテレビマンたちが、「自分たちの慣習を優先して、視聴者をおざなりにしている」ことに気づきはじめているのです。

“視聴率”への圧倒的な嫌悪感

5番目に多かったのは、「芸能事務所によって扱いが違う」という反発。「『この事務所に所属しているタレントのスキャンダルは扱わない』という区別はおかしい。今ではテレビは嘘ばかりと思っている」(30代男性)、「司会者とかドラマの主演とか、『事務所の力でねじ込んだんだな』と思って萎える」(20代男性)など、強い口調の批判が見られました。

「テレビと芸能界のもはや隠しきれないタブー」 (1月12日配信)でも書いたように、視聴者に業界の事情がバレているのは間違いありません。改善策は前項目と同じで、「これまでの慣習からいかに離れられるか」が鍵を握っています。

視聴者の声を無視すれば、ますます批判はヒートアップし、テレビ離れは加速するばかり。ビジネスである以上、すべてを清廉潔白にやるのは難しいとしても、テレビ局と芸能事務所にとっての都合ではなく、視聴者を含めた3者の視点から、最も都合のいい着地点を早急に見つける必要性があるでしょう。

ここまで、テレビに対する不満・疑問の上位5つを挙げてきましたが、その他にも「昔の焼き直しのような番組が多い」(50代男性)、「すぐに番組が入れ替わって落ち着かないので、最低1年間はやめないでほしい」(20代女性)、「視聴者参加型の番組をなぜ作らないのか?」(40代男性)、「アニメが夕方と深夜だけなのは納得いかない」(30代男性)、「自分の好きな番組が低視聴率だったが、ネットの盛り上がりは凄かった。なぜ他の指標を出さないのか」(40代男性)などの意見がありました。

これらの声は、「視聴率狙いで無難な番組を作り、視聴率が取れなければすぐに打ち切り、視聴率が取れないから視聴者参加番組やアニメを放送しない」など、そのほとんどが視聴率に対する不満・疑問に集約されます。

今回のアンケートを見て感じたのは、「面白い番組や好きな番組ほど録画するのに、視聴率以外の指標を作らないのはなぜなのか?」(30代男性)、「毎日ネットメディアで視聴率に関するニュースを見て嫌な気持ちになる」(40代男性)という声に象徴される、視聴率への強い嫌悪感。同時に、視聴率の高低に一喜一憂するテレビマンたちのことも冷めた目で見ていました。

ここ数年そんな状況が続いているだけに、視聴者が「明らかな視聴率狙い」と感じる策を繰り返すのは、自らの首を絞めるようなもの。テレビ業界が映像制作技術でトップレベルであることに疑いの余地はありません。しかし、視聴率という呪縛でその技術を存分に発揮できず、視聴者に不満や疑問を抱かせているという現状はもったいないとしか言えないのです。

若年層の「テレビはつまらない」というイメージを覆すだけでなく、テレビを楽しんで育った大人層の心を離さないためにも、ここであげた不満・疑問が少しでも改善されることを願っています。

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