3年迷って、39歳で結婚した男性の「決め手」 その人と結婚して人生は面白みを増すか

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「旅行仲間でも僕たちはグループが違ったんです。僕はすごくトンがったおじさんを尊敬していました。でも、そのおじさんは見た目も性格もやからすぎて女性受けはしません。妻も苦手だったみたいです」

サークルやクラスが同じでも仲良しグループが異なれば交流は発展しにくい。秀雄さんには30代前半で付き合った恋人もいた。

「僕は女性と付き合うときはいつも結婚することを考えます。終わりのある恋愛はしらけてしまうからです。でも、付き合ってみてから『結婚はできないかも』と感じてしまう相手もいます。抽象的な言い方ですが、結婚してから面白い人生が歩めるイメージがわかないのです」

秀雄さんの理想像

秀雄さんは「自分のことは棚に上げて」と断ったうえで、理想の結婚相手像を語り始めた。端的に言えば、生命力が強い人だ。秀雄さんはカメラマンとしての修業時代に長く欧米に住んでいた経験がある。そのため、日本の常識に縛られて、「かくあるべき」を他人に押し付けるような人には魅力を感じないという。

「地頭が良くて、いろんな場所でうまく立ち回れる人が好きなんです。前の彼女は、正論を振りかざして我を通そうとするタイプでした。広い世界にはさまざまな常識や価値観があることを肌で知っている人は、必要に応じて自分を抑えて生活を楽しむすべを知っていますよね。その点、妻はストリートスマートとブックスマートを兼ね備え、なおかつガッツもある女性です」

絶賛である。そんな凜子さんと再会し、急速に親しくなったのは34歳のとき。東京在住の旅行仲間が名古屋に来たときに呼び出され、3人でお茶を飲んだ。以来、名古屋市内でときどき食事に行くようになった。

当時、秀雄さんには恋人がいなかった。凜子さんには長く付き合っている恋人がいたが、同棲や結婚に踏み切るべきなのか迷っていたという。

「誰かと早く結婚したいけれどこの人は何かが違う、と思っていたそうです。相談には乗っていましたが、僕が奪ったわけではありません。1カ月ほどアメリカに行き、帰国したら彼女は前彼と別れていました」

凜子さんは前彼よりも秀雄さんのほうにひかれ始めていたのかもしれない。2人はすぐに付き合うようになり、当然ながら結婚も視野に入れた。しかし、秀雄さんはお互いに結婚という本採用までの試用期間が必要だと判断した。

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