米FRB「今年中にさらに2回の利上げへ」 シカゴ地区連銀のエバンズ総裁が発言

拡大
縮小
 3月20日、米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、FRBは年内あと2度の追加利上げを行う見込みと述べた。写真は2015年6月撮影。(2017年 ロイター/Jim Young )

[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は20日、連邦準備理事会(FRB)は年内あと2度の追加利上げを行う見込みとし、利上げペースは財政政策などによる米経済への影響により、加速も減速もあり得るとの認識を示した。フォックス・ビジネス・ネットワークに対し述べた。

総裁は「3回は完全にあり得る」と指摘。「見通しに対する自信を深めるのに伴い、年内計3度の利上げを支持する可能性がある」と述べた。

その上で「インフレ率が加速すれば、(自身の)予想は確実に固まる。(年内利上げは)3度、または2度、状況がさらに上向けば4度もあり得る」とした。

過去数年2%程度だった米成長率を4%にまで高めるとトランプ大統領が表明していることをめぐっては、「4%はかなり桁外れの数字だ」と述べた。

この水準の成長率は「どの年でも」達成する可能性があるとしながらも、米経済はすでに堅調で労働市場も「極めて力強く」、自動車販売などは過去最高水準にあることを踏まえると、想像し難いとした。

イエレンFRB議長は前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、インフレ率が目標の2%を上回ることを許容する姿勢を示唆した。エバンズ総裁も「インフレ率の2%達成を確実にするため、2%をやや上回る余地が存在する」として、議長と同様の考えを示し、「インフレ目標は対称的であり、問題はない」とした。

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT