東京ガス負担免除「私が決裁」…岡田元市場長

「要求を飲まないと合意できないと考えた」

百条委員会で答弁に向かう岡田至氏(右)ら、歴代の都中央卸売市場長(18日午後3時4分、東京都新宿区で)=川崎公太撮影

東京・築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題を調査する都議会の百条委員会は18日、2003~12年に都中央卸売市場長を務めた4人を証人喚問した。

11年3月に都と東京ガスが結んだ土地売買契約で、東京ガスに新たな土壌汚染対策費用を負担させない「瑕疵(かし)担保責任の免除」が盛り込まれた理由を、当時市場長だった岡田至(いたる)氏は「要求をのまなければ永遠に合意できないと考えた」と説明した。

土壌汚染対策を巡っては、東京ガスが都条例に基づく対策工事を終えた後の08年5月、環境基準の4万3000倍のベンゼンが検出され、都は追加対策を実施することにした。

岡田氏によると、土地売買契約前の交渉で、追加対策費586億円のうち78億円を東京ガスが負担することになったが、その際、同社から「自分たちに法的責任はない、これ以上の負担がないことを明示してほしい」と条件が示されたという。岡田氏は「交渉をまとめることが第一だった。私が決裁した」と述べた。このため、追加対策費は860億円に膨らんだが、同社の負担義務は78億円にとどまっている。

岡田氏はまた、09年7月の市場長就任直後、石原慎太郎知事(当時)に、同社に追加負担を求めることを報告し、土地売買契約の9日前にも、石原氏に説明した記録があったという。

比留間(ひるま)英人氏は百条委で、環境基準の4万3000倍のベンゼンが検出された際、「移転を再考すべきだったのでは」と問われ、「ほかに代替地はあるか、築地の再整備は可能かについて議論し、最終的に『それはない』という結論だった」と当時の判断に問題がなかったことを強調した。

この日は、豊洲市場用地の取得価格の妥当性を検討した都財産価格審議会会長ら4人の尋問も行われた。

都は2004~11年度、東京ガスや関連会社、東京電力、国など7者が所有する土地を計1859億円で購入した。価格を評定した同審議会の松浦隆康会長は「土壌汚染を考慮しない条件で、都から取得価格の評価を求められた。委員からは質問もなく、全会一致で認定した」と語った。

百条委理事会はこの日、20日午後1時から予定されている石原氏の尋問を、1時間に短縮することに合意した。石原氏から、体調不良を理由に時間短縮の要請があったという。

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