もっと通じる!英語で「論理的」に話すコツ 結論を先に言う、それだけではダメ

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でも、日本語だと「ヤマダさんが何か事情があって理由を言わなかったのかも」とか「そこまで踏み込んで理由は聞かなかったのかな」とか勘繰って、「まあ、何かわからないけど、何かで忙しいのか」となんとなく流してしまうことってありませんか?

英語で話すときには、意識的にこういったあいまいな発言や矛盾した発言を避けるようにするとよいと思います。

ジロウくんの回答も、意見を繰り返している部分は削除して、「牛乳はたんぱく質とカルシウムの大切な摂取源です」という部分を理由にすればいいのです。そしてそこに説明を加えて、

I think drinking milk is good for your health because milk is an important source of protein and calcium. They are essential nutrients for strong bones. (私は牛乳を飲むことは健康によいと思います、なぜなら牛乳はたんぱく質とカルシウムの大切な摂取源だからです。これらは強い骨には欠かせない栄養素なのです)

とすると、とても英語らしくなります。もちろん、さらに細かい説明を加えたり、2つ目、3つ目の理由を挙げたりしていけば、もっと長い回答をすることも可能です。

まずは意見を述べるときには、必ず理由を述べる癖をつけましょう。そして、それに慣れてきたら、その理由が自分の意見をサポートし、相手を説得するのに十分な理由なのかというのをつねに意識するといいでしょう。

三つ子の魂百まで?

アメリカ人の同僚ジョンは、大のコーヒー好き。1日に5~6杯も飲むのです。余計なお世話なのですが、「コーヒーを飲みすぎると、体によくないんじゃない?」と言ったことがあるのですが、そこから妙に白熱した議論になってしまって大変だったのです。言った途端に、ジョンのスイッチが入ったのに気づいてすぐに後悔したのですが……。

筆者の何げない発言にも、当然のことながら第一声 Why?(なぜ?)と質問が飛んできました。しかたがないので、「過剰摂取するとカフェイン中毒になって、さらにコーヒーが飲みたくなる」ということや、「睡眠障害や神経が高ぶった状態がずっと続いてしまう」というようなことを言った気がします。すると、ジョンのへ理屈攻撃が激しくなります。

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