株価がかなり「ヤバくなる」のはいつなのか 今は1929年の暴落時直前と同じくらい割高?

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ここからは、競馬の話です。

今週末は、阪神大賞典(GⅡ、3月20日の阪神競馬場第11レース)が行われる。3000メートルの長距離レースで、春の天皇賞の前哨戦だ。近年では、2015年に引退したゴールドシップがこのレースで特に強かったことが、印象的だった。

人気は、菊花賞、有馬記念を制した4歳馬サトノダイヤモンドと、昨年の覇者シュヴァルグランの2頭が抜けていよう。どちらもこのレースを狙って馬体を作ってくるなら勝っておかしくない馬だが、次走を天皇賞(4月30日)とすると、3000メートル級の長距離(天皇賞は京都競馬場の3200メートル)を2度100%激走するのは厳しい。2強の一角が崩れる可能性を十分考えておきたい。

父が京都の芝に強いディープインパクトであり、将来の種牡馬価値のためにも春の天皇賞を勝って現役最強馬に名乗りを上げたいサトノダイヤモンドは、このレースをたたき台として、天皇賞にピークを持ってくるのではないか。

阪神大賞典の本命はシュヴァルグランで

本命にはシュヴァルグランのほうを採りたい。晩成型のハーツクライ産駒で、昨年勝っているように、当レースの条件がぴったり合っている。

仮にサトノダイヤモンドに消える可能性があるとして、対抗に近い穴馬として、トーセンバジルに注目する。同馬は、昨年の葉牡丹賞(中山2000メートル、2分0秒8)でのレース内容がよく、基本的な能力を早い時点から示していた。前走のジャパンカップは11着(着差は1秒1)だったが、あのレースはキタサンブラックがあまりにうまく走った。これで人気を落とすなら、狙い頃だ。オッズを見ながらだが、この馬の単複も狙ってみたい。

加えて、明らかに長距離ランナーのタマモベストプレイを押さえる。ワン・アンド・オンリーも目覚めておかしくないが、ここまで手を広げるかどうかは迷うところだ。穴人気になるようなら切る。馬券は、2強の一角が大崩れするケースを夢見つつ、前記の4頭ないし5頭を絡めた3連複を中心に買い、おおよそ3分間の長距離線をTV観戦したい。

山崎 元 経済評論家

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やまざき はじめ / Hajime Yamazaki

1958年札幌市生まれ。東京大学経済学部卒業。経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、株式会社マイベンチマーク代表(投資と投資教育のコンサルティング会社)と複数の肩書を持つ。三菱商事、野村投資信託、住友信託銀行、メリルリンチ証券など計12回の転職経験を生かし、お金の運用、経済一般、転職と自己啓発などの分野で活動中。著書に『超簡単 お金の運用術』(朝日新聞出版)『「投資バカ」につける薬』(講談社)『お金がふえるシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)など著書多数。馬券戦略は馬連が基本。【2024年1月5日編集部追記】2024年1月1日、山崎元さんは逝去されました。心から哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします。

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