プロ野球戦力外通告を受けた20代夫婦の現実

夢に寄り添ってくれた妻を後悔させたくない

康平さんが指名されたのは育成枠。契約金なし、背番号は3ケタ、1軍の試合にも出場できない、プロ予備軍のような位置づけ。年俸も360万円で、同年代のサラリーマンの平均となんら変わらないレベルだった。

それでも美佐さんは心から喜んだ。

「彼の夢が叶って本当によかったな、と思いました」

横浜DeNAベイスターズの寮に入った康平さんと大阪で教師を続ける美佐さん。遠距離恋愛が始まった。

プロ入りしたら結婚しようと考えていた康平さんだったが、育成選手のままでは妻を養えない。「支配下選手になってから結婚しよう」と美佐さんに約束した。その思いが力になったのか、康平さんは1年経たずに支配下選手に昇格。1軍の試合に大抜擢され、6月にはプロ入り初勝利を手にした。

その年のオフ。康平さんの年俸は360万円から一気に1100万円にアップ。すぐに美佐さんにプロポーズをした。「僕の妻になって、横浜に来てほしい」。

妻は念願の小学校教師を辞めなければならなかった

しかし、それは、美佐さんにとって、5年間勤めた大阪の小学校を辞めるということでもある。教師という職業に生きがいを感じ始めていた矢先だっただけに美佐さんの心は揺れた。

悩んだ末に彼女は決断した。

妻は自分の夢をあきらめ、夫を支える道を選んだ。TBSテレビ「結婚したら人生劇変!〇〇の妻たち」次回は3月13日(月)よる7時~放送です

「彼を完璧にサポートしながら教師も完璧にっていうのは難しいので、教師は辞めようと思いました」

自分の夢をあきらめ、プロ野球選手の妻として夫を支える道を選んだのだ。

プロ入り1年目で支配下選手に昇格するというトントン拍子のスタートを切った康平さんだったが、2年目からは故障に苦しみ、出場機会が激減。3年目のシーズンが終わった昨年10月、夫から美佐さんに1本の電話がかかってきた。

「俺、クビになった」

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