「麺屋武蔵」がラーメン界で存在感を放つ理由

その裏側には「現場に任せる」風土があった

麺屋武蔵からラーメン界に広まったものは数知れない

「麺屋武蔵」。東京・新宿に総本店を構え、渋谷、池袋、上野、秋葉原、高田馬場などの都心部を中心に現在国内14店を構えるラーメン店チェーンだ。数百店レベルの幸楽苑、日高屋、らあめん花月嵐、天下一品などのマンモスチェーンと比べれば店数は圧倒的に少ないものの、1996年の創業以来、20年以上にわたってラーメン界の第一線を走り続けるブランドとしてラーメン通の間で高い存在感を放っている。

ラーメン店の常識を覆してきた

店内にジャズを流す、券売機の導入、期間限定麺の発売、数々の企業コラボなど麺屋武蔵からラーメン界に広まったものは数知れない。同じく1996年にオープンした「青葉」「くじら軒」とともに「96年組」と呼ばれ、これまでのラーメン店の常識を覆してきた。

1席あたりの売上高で見てみよう。新宿総本店や上野の「麺屋武蔵 武骨」では月あたり1席100万円の売り上げを記録している。ラーメンを1杯800円で換算すると1席あたり月に1250人が来店している計算となる。東日本大震災があった2011年以外は、ずっと右肩上がりで売り上げを伸ばし続けているという。

麺屋武蔵は、現場に任せる主義を徹底している。麺屋武蔵のほかにもうひとつの屋号を掲げる「ダブルブランド」店(「麺屋武蔵 〇〇」という店名のお店)は、特にお店の個性が出るように店長にすべてを任せている。社長は味見もしない。各店の店長が試食をして意見を言い合う。基本的にはブランドとして恥ずかしくないかどうかがポイントになる。安易なメニュー、後追いは許されない。とにかく麺屋武蔵にあって恥ずかしくないものをラインナップする。店長同士が切磋琢磨(せっさたくま)することで刺激を生むという仕組みだ。

社長が見るのは「客数」のみ。「客数」が減っていたらすぐに改善を求める。麺屋武蔵ネームがついている安心感でお客さんは新しい味にチャレンジしてくれる。そこに甘んじないメニュー構成を各店で行っている。

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