結婚するとは「運命共同体」を結成することだ 1人が楽な43歳男性が41歳女性に決めた理由

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もう結婚はいいや。そう思っていた祐一さんですが、40代にして同年代の女性との結婚を決めました(写真:Ushico / PIXTA)

「結婚? 興味ないですよ。自分の周りで、“結婚して幸せ”って言っている夫婦がいないですから」

30代、40代、50代の独身者がよく言う言葉だ。ことに男性からこの発言をよく聞く。

もう言い尽くされているかもしれないが、結婚に興味がない理由は、だいたいこんなところだ。

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コンビニでおひとり様用の食事が24時間いつでも調達でき、家事労働の負担を軽減できる家電も充実している今の時代。さらに、非正規雇用者が増え、正規雇用者であったとしても終身雇用や年功序列が成立しなくなってきている現代社会においては、家族という運命共同体をつくるよりも1人で生きていくほうが、気が楽だ、と。

加えて、成熟した社会ほど、個人の価値観や人権を大事にする。会社で上司が部下の男性に、“キミもそろそろ所帯を持ったらどうだ”と言えばパワハラになり、女性に“結婚しないのか?”と言えばセクハラになる。ひと昔前の“結婚してこそ一人前”という社会風潮はすでになくなり、個人が自らの人生を自由に選択できる時代になった。

「結婚しなくていい時代」に人はなぜ結婚したがる?

しかし、そんな時代に「結婚をしたい」と結婚相談所に登録し、真剣に婚活をしている人たちがいるのもまた事実だ。

だから、あえて問いたい。人は、なぜ結婚するのだろうか?

昨年の3月に入会をし、11月に成婚退会をした祐一(仮名、43歳)の話をしよう。彼は入会後二十数回の見合いをした末、41歳の幸枝(仮名)との結婚を決めた。

面談に来たときに、彼とはこんな会話を交わした。

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