就活、「求人票」で賃金だけ見てたらしくじる 通勤手当や固定残業代、土曜出勤もチェック

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固定残業代が多額の場合、長時間労働が常態化しているのかもしれない(写真:xiangtao / PIXTA)

いよいよ就職活動本番を迎え、就活生の皆さんも、志望企業の求人票を見る機会も多くなってくると思います。ついつい賃金総額ばかり注目しがちですが、賃金の内訳やほかの労働条件もチェックしておきたいものです。そこで今回は求人票を見るときのポイントを解説します。

求人票にはどのような項目が記載されているのでしょうか? 職業安定法に規定されている、求人票に記載すべき勤務条件の明示事項をゴロ合わせしてみると、「キバの業務は始終時間外、休憩、休日、賃金、社会保険」となります。

キバの「キ」は期間で「労働契約の期間に関する事項」、「バ」は場所で「就業の場所に関する事項」です。期間については正社員(フルタイム無期雇用)であれば「定めなし」と書かれています。

期間の定めがある有期雇用契約の場合は、1年なら1年で期間が満了するので、自動的に更新するのか、更新する場合がありうるのか、あるいは更新はしないのかを必ず確認しましょう。

試用期間に解雇できる?できない?

また、試用期間を設けている場合は、その期間と試用期間中の条件などが書かれています。試用期間は通常「3カ月」程度で、長くても「6カ月」程度になります。試用期間中の賃金が少し低い場合は別途、備考欄などに書かれていますので、チェックしておきましょう。

試用期間は従業員としての能力、適格性を判断するための観察期間ともいえますが、ただ会社に向いていないという理由だけで解雇できるものではありません。

試用期間中ですので、通常の解雇よりは広い範囲で解雇の自由が認められるとしても、試用期間中の解雇にも解雇権濫用法理は適用され、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効」となります。

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