風俗「五十路マダム」で不美人も売れる理由 明暗を分けるものとはいったい何か

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入店4年目の若林さん(42歳、仮名)は月50万円稼いでいる(筆者撮影)
広島発の熟女デリヘル店「五十路マダム」が目を見張る勢いで店舗数を増やしている。現在、北は仙台から南は熊本まで20店舗を展開する。キャストは、40~60代の女性が中心。広島店だけでも170人が在籍している。
とはいえ、長らく続く“熟女ブーム”の追い風を受けながらも、誰もが稼げる世界ではない。風俗業でも格差が広がるばかり。現に同店でも稼げる人と稼げない人は歴然としている。両者を分けているものは、いったい何なのか?

45歳で生まれて初めて就いた「風俗」

もっと稼げるようになったら、と友坂さん(47歳、仮名)は繰り返す。そしたら「借金をさっさと返したい」「息子を大学に進ませたい」「その前に、引っ越しをしたい」――ひとり息子は現在、小学校高学年。大学進学はまだ先だが、引っ越しは早いほうがいい。1Kのアパートでは、思春期に入った息子との暮らしには狭すぎる。

45歳で生まれて初めて就いた風俗の仕事。すぐに稼げるようになると甘く見積もっていたわけではないが、2年勤めても収入は思いのほか伸びない。理由はわかっている。

「子どもに言えないことをしている、という思いが消せなくて……。それで仕事も、仕事をしている自分のことも好きになれない。それがお客さんにも伝わるんでしょうね。なかなかリピートしてもらえないんです」

きれいな女性である。細身で、ニットもロングスカートもモノトーンでまとめたシックな装いが似合い、髪には年齢以上のツヤがある。しかし、同店ではルックスがいい=売れるという法則は成り立たない。

6年前に離婚するまでは、専業主婦だった。が、「当時からシングルマザー同然でしたよ」と友坂さんは唇の端で苦く笑う。

夫には、夜遊びの癖があった。仕事が終わると飲みに出かけ、早朝に帰宅し、仮眠をして仕事に出かける日々。息子が生まれてもそれは変わらなかった。生活費として月12万円を渡されていたが、家賃や食費、光熱費を引くと手元に4万~5万円ほどしか残らない。そこから保険や医療費、子どもの保育料を支払うとゼロどころかマイナスになる月もあった。夫に叱責されるのを恐れ、実家を頼った。それでも足りないときは、消費者金融でおカネを借りた。気づけば借金がかさんでいた。

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