文京区は、全国で一番「官能的な街」だった

坂や階段だらけでも「歩いて楽しい街」の理由

「官能都市」ランキングで1位に輝いた文京区。坂が多く、古い建物も残る町並みは、決して便利とはいえないが、人と人のかかわりや、歩いたときの楽しさがある(写真:pretty world / PIXTA)
武蔵小杉、横浜みなとみらいをはじめ、近代的で利便性の高い街は、「住みたい街」として注目されることが多い。しかし、都市の魅力を機能で測ったときに、取りこぼされてしまうものはないのだろうか。けっして近代的でも便利でもないけれど、魅力があると言われる街の特徴とは?
都市の魅力を五感で測る「官能都市ランキング」を発表した、HOME’S 総研の島原万丈氏と、都市と消費に詳しい社会デザイン研究者の三浦展氏に聞いた。
(前編はこちら)

 

島原:武蔵小杉やみなとみらいのような、近代的なタワーマンション街の特徴として、住民の属性、すなわち所得階層や職業、価値観などの同質性が高いという点が挙げられます。

「タワマン街」は住民の同質性が高い

タワーマンションといっても一概には言えませんが、大まかに言えば、一次所得者(初めて住宅を購入する世帯のこと)がメインターゲットで、5000~7000万円くらいのマンションのローンが組める、30~40代のサラリーマン世帯が、一時期にどっと入居する。

こうしたマンションの足元につくられる商業施設には、大きな資本を持っている、有名な会社のお店しか入れないでしょうね。かつて武蔵小山駅前の飲食店街にあったような個人経営の立ち飲み屋なんて、まず入れない。結果、若いファミリーの小金持ち向けのお店が、ずらっと入ることになる。

島原万丈(しまばら まんじょう)/HOME'S総研所長 1989年リクルート入社、リクルートリサーチ出向配属。以降、クライアント企業のマーケティングリサーチおよびマーケティング戦略のプランニングに携わる。2004年に結婚情報誌『ゼクシィ』シリーズのマーケティング担当を経て、2005年よりリクルート住宅総研。2013年より現職。著書に『本当に住んで幸せな街―全国「官能都市」ランキング―』(光文社新書)(撮影:今井康一)

この住民が一気に高齢化したら、高齢者向けの施設に変わるんですかね。

三浦:GMSのイオンは、高齢者向けに囲碁の部屋を始めたらしいよ。

島原:始めたらしいですね。

一方、今回発表した「官能都市ランキング」で上位に入ってくる街の特徴は、住民の属性に多様性があるというのが1つのキーワードなんです。

アンケート調査なので定性的な情報になりますけれど、まず、住んでいる人は、家族もいれば、1人暮らしの女性もいて、外国人も多い。こうした人たちが混ざり合って楽しく暮らしていそうだということが見えてきます。

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