ジャパネット髙田明「東日本大震災時の決断」 自粛ではなく社業でこそ貢献できる

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ジャパネットは、東日本大震災の4、5年前から、エコ(環境)が大事だと言い続けて、エコに対応した商品でないと売れないというメッセージを出していました。

エアコンにしても、以前は6~7万円の機種がよく売れていましたが、2006~2007年ごろから10万円を超えてもエコを考えた商品が注目されるようになっていました。

震災の年の夏は、節電意識の高まりで、扇風機が前年の10倍売れたりもしました。消費という軸で見ると、東日本大震災は消費者を変えたと思います。

熊本地震でも1億7000万円を送る

2016年4月の熊本地震の際も、ジャパネットたかたは、地上波の生放送で義援金をお送りするためのテレビショッピングを実施しました。私は、テレビショッピングから引退した身でしたが、現執行部から「こんなときだからこそ、ぜひ」と依頼され、出演しました。そして、他媒体の売り上げも含め総額1億7000万円を被災地にお送りすることができました。

また、2016年10月には、「おさんぽジャパネット」の特別編として、震災からの復興に取り組んでいる熊本県を訪問、さっぱり、ヘルシーでおいしい阿蘇のあか牛を紹介しました。

日本に眠っている商品を発掘して紹介する番組。熊本城から中継(写真提供:ジャパネットたかた)

スタジオでのレギュラー番組出演からは引退しましたが、実は1、2カ月に一度ぐらい、「おさんぽジャパネット」という番組にだけは、出演しています。

「地方創生の課題もあるから、日本に眠っている商品を発掘して紹介する番組だけは作ってほしい」と新社長から言われているものですから、出演することにしているんです。

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