アサンジとスノーデン「情報暴露者」の行く末 トランプ政権が変えうる2人の運命

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ふたりの「情報暴露者」の行く末は──。 ジュリアン・アサンジ(左)(写真: ロイター / AFLO)エドワード・スノーデン(写真: Glenn Greenwald and Laura Poitras / The Guardian / AP / AFLO)

英雄か裏切り者か

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

国際政治の様相を一変させたふたりの「情報暴露者」の去就が、トランプ政権の誕生によって岐路に立たされている。ひとりの行き先には明かりも見えるが、もうひとりは暗そうだ。

民主的情報発信の英雄か、それとも機密情報を暴露した国家の裏切り者か。

世界の評価を分けたふたりの人物の運命が、トランプ政権になったことで、大きく変わろうとしている。

南米、赤道直下の国エクアドル。この、あまり目立たない国の大統領選挙が、最初のカギを握る。第1回投票日は2月19日。4月2日に決選投票が予定されている。ポイントは、2007年から長期政権を築いてきたラファエル・コレア現大統領が、憲法の規定で今回は出馬できないことだ。

遠く離れたロンドンの、在英エクアドル大使館の1室で、おそらく固唾をのんでこの選挙の成り行きを見つめているのが、ジュリアン・アサンジ氏(45)だ。国際指名手配の追っ手を逃れてこの大使館に逃げ込んでから、もう4年半以上になる。容疑は、旅先のスウェーデンでの、2人の女性に対する性的暴行。本人は容疑を否定してきたが、スウェーデン当局は国際手配し、イギリスの警察も、もしアサンジ氏が大使館から1歩でも外に出たら、身柄を拘束する構えだとされる。

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