日経平均は先物売りに押され後場下げ幅拡大 円高シフト受けて相場に一服感も

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19日の東京株式市場は6日ぶり大幅反落。終値の日経平均株価は前日比218円59銭安の1万4589円91銭、TOPIXも同10.03ポイント安の1211.98へ下落した。東証1部の出来高は概算で36億4305万株、売買代金は3兆1082億円と7月に入ってからはいずれも最高水準の商いとなった。売買代金が3兆円台に乗せたのは、6月14日以来。

前日のNYダウが1万5548ドル54セントと2日続伸し、3営業日ぶりに史上最高値を更新するなど欧米市場が軒並み上昇。朝方の外国証券経由の売買注文も、売り1340万株、買い2040万株で差し引き700万株の買い越し。17営業日連続で買い越しとなった。

寄り付き直後に1万5000円の大台に迫ったが・・・

こうした流れを受け、日経平均は101円高で寄り付き、9時13分には144円高の1万4953円と1万5000円の大台に迫った。ところが、10時20分前後から相場のムードは一変。日経平均の先物市場で集中豪雨的な大口の売りが続き、10分前後で400円以上下落。その動きに先導される格好で現物株も急速に値を崩し、10時29分には本日安値の392円安まで急落した。「国内の機関投資家からまとまった現物の売り物が出て、それを契機に先物売りに拍車がかかった」(大手証券)といった見方もある。

下げ一巡後はモミ合いながら前引けは160円安まで下げ渋ったものの、後場に入ると為替がやや円高方向に振れたことや、出足堅調だったアジア市場がマチマチとなったことなどで買い控えムードが広がり、上値の重い状態が続いた。騰落レシオや25日移動平均線との乖離率といった複数のテクニカル指標が過熱感を示していることに加え、現地時間19日からモスクワで開催されるのG20(主要20カ国・地域財相・中央銀行総裁会議)や日曜日の参院選などイベントを控えていることがマーケットの一服感につながったという面もありそうだ。

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