おカネの3賢人に聞く「ガッチリ貯める方法」 森永卓郎氏ら専門家が回答

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今、個人向け国債が人気な理由は、証券会社が独自で行っているキャッシュバックキャンペーン。大和証券、みずほ証券、野村證券などは100万円ごとに3000円がもらえる(『固定3』は対象外の場合もあるので注意)。

「4月から、財務省が金融機関に支払っている“個人向け国債手数料”が減額になります。キャッシュバックは、この手数料を購入者に還元しているものなので、4月以降は、キャッシュバックの金額が下がることが予想されます」(北村さん)

個人年金保険に注目のワケ

前述の“増やす財布”の候補にできるのが、こちら。

「僕が、40代後半以上の人にオススメしているのが『個人年金保険』(以下、個人年金)。ズバリ、節税で得できるんです」

とは、前出の北村さん。個人年金とは、生命保険会社が販売している保険商品。保険料を毎月積み立て、老後に受け取るという仕組み。

「元本保証なので、基本的には貯金と考えてもらってかまいません。しかも利率は普通預金よりもいい。何より、個人年金に加入すると、支払う保険料に応じて所得税と住民税が安くなります。1年間で8万円以上かけると、税金を計算する際の基準となる金額(所得)から4万円がマイナス(所得控除)されますからね」

税金が安くなるなら、うれしい限り。

「結論からいえば、1年につき合計4800円の税金が浮きます。これってすごくないですか? 8万円貯金して、4800円の利息がつくなんてこと、このご時世にほかにあります?」

ちなみにこの節税額は、所得税が5%(※)の人の場合。所得税が20%(※※)の人なら、1万800円も税金が浮くことに!

ちなみに節税効果を得られるのは、収入があり税金を納めている人だけ。専業主婦の場合は、夫に加入してもらおう。

「加入する場合は、くれぐれも“個人年金保険料控除の対象となる商品”を選ぶようにしてください」

※課税所得195万円以下。年収目安は約400万円以下
※※課税所得330万円超え〜695万円以下。年収目安は約580万円〜約980万円程度【注】扶養の妻1人の会社員のケース。社会保険料などは考慮していません
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