日米首脳会談後は再びドル高円安になる?

トランプ大統領の「ドル高牽制」はどの程度か

(写真:sakai106/PIXTA)

東京株式市場は9日までインパクトに欠ける展開となっています。日銀の金融政策決定会合など日米の金融イベントや米国の1月雇用統計の発表を通過し、景気指標の改善、企業業績の上方修正など市場には良い材料が伝えられています。9日のNY市場では、NYダウが史上最高値を大幅に更新しました。

しかし、それでも米国のトランプ米政権への警戒感が強いため「下げても買いたくない!」そんな気持ちになっている投資家ばかりなのでしょう。確かにトヨタ自動車の業績上方修正も円安が主な要因であり、中身は必ずしもパッとしません。

日米首脳会談で「ドル高けん制」がさほどでなかったら?

こうした中、いよいよ10日(日本時間11日)には安倍晋三首相と米国のトランプ大統領の日米首脳会談がワシントンで開催されます。すでにトランプ大統領は主要な貿易相手国の「通貨安政策」を批判し、日本に対する貿易赤字への不満なども示しており、為替を含む通商政策問題が焦点となりそうです。ドル円相場は米1月雇用統計での非農業部門雇用者数の大幅な増加を受けても、ドル高・円安が続きませんでした。一見すると、市場参加者は円高方向にかなり身構えているようにみえます。

では、「ドル高けん制発言が出る、だからドル安円高が進む」との戦略をとる投資家が多い場合、「いざ会談をしてみたら、ドル高けん制がなかった」時にはどうなるでしょうか。あるいは「さほど強いドル高けん制のトーンでなかった」ということでもよいのですが、これらの場合、ドル高円安へと反転が起きる可能性が高いのです。

前回、「株価を決めるのはドル円相場だけではない」と書きましたが、さすがに「1ドル=100円以下が望ましい」などの超過激発言がでれば、この瞬間だけは、同時に円高株安に反応すると思われます。

しかし、すでにドル高けん制はトランプ米大統領の口から発せられています。そもそもこれまでに織り込まれている以上にマーケットにネガティブに作用する「ドル高けん制」というのは、いったいどういったことをいうのでしょう。つまり「ドル高けん制」というざっくりとした悪材料に追加的なものはなく、トランプ米大統領が首脳会談でドル高けん制を再び発したからといって、今以上の円高要因にはならない、と考えることもできそうです。

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