バイオハザード、USJに襲来 カプコンが期間限定でアトラクション

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公開に先駆けた7月18日には、公募等で選ばれた100人強の参加者と招待ゲストが、バイオハザードの恐怖の世界を実体験した。冒頭のハイテンションなコメントは、そのアトラクション体験直後の参加者の声だ。

バイオハザードは累計販売5600万本の大ヒットゲーム

「バイオハザード」は、カプコンが1996年に第1作目を世に送り出したサバイバルホラー・ゲームで、現在、第6作目の「バイオハザード6」が発売されている。累計販売数は5600万本を超える超人気タイトル。これまでもハリウッドでの映画化、CD、書籍化などのほかに、脱出ゲームやパチスロなどにも展開している。これこそ、カプコンが得意とする「ワンコンテンツ・マルチユース」戦略。マルチユースを増やすことによって相乗効果も生まれる。

実はバイオハザードは前作の「バイオハザード5」こそ600万本を数えたが、「6」は490万本にとどまっている。これが前2013年3月期にカプコンの営業利益が伸び悩んだひとつの要因でもある。「5」はホラーにアクション要素を加えたことで多くのファンを惹きつけることができたが、それにやや固執した結果、「『6』はホラーファンには物足りないものとなったようだ」(小田民雄副社長)。しかし、その反省の下、8月8日にはよりホラー部分を強化した「バイオハザード6」のスペシャルパッケージが発売される。

「バイオハザード・ザ・リアル」はゲーム休眠中のユーザーをも呼び戻す力もあることが、冒頭の感想コメントからもわかる。期間限定のため業績への貢献度を過信することはできないが、カプコンの戦略が当たったことは間違いない。

筑紫 祐二 東洋経済 記者

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ちくし ゆうじ / Yuji Chikushi

住宅建設、セメント、ノンバンクなどを担当。「そのハラル大丈夫?」(週刊東洋経済eビジネス新書No.92)を執筆。

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