トランプ大統領が服用する「育毛剤」の効力 主治医「あれはすべて自毛だ」

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ボーンスティンは、ニューヨークのアッパー・イースト・サイドに診療所を構える開業医。タフツ大学で医学を学んだ後、イエール大学で消化器系の研修医を務め、1980年からトランプの主治医になった。ただ、トランプが大統領に就任してからは連絡が途絶えている。ホワイトハウスから、過去36年間の医療記録の提供を求めたり、大統領の病歴等を聞いたりする連絡もないという。

ボーンスティンによると、トランプは1980年以降、毎年ボーンスティンの診療所で健康診断や結腸鏡検査などの定期検診を受けていた。その前は、ボーンスティンの父親ジェーコブ・ボーンスティン医師がトランプの主治医を務めていたという。

インタビューに応じたボーンスティンは、トランプの健康状態について「あんたたちには関係ない」と言ったかと思えば、突然自分から話し始めるなど、むら気があるところを示した。トランプの主治医として注目されたことを喜びつつ、路上で突然罵声を浴びせられるなどの経験に辟易していると語った。

「トランプは最高に健康」は5分で書いた

ボーンスティンが世間に知られるようになったのは、2015年12月、トランプの健康状態について、大げさな口調の文書を公開したときだ。

この中でボーンスティンは、「トランプは史上最も健康な大統領になる」と断言。トランプにこれといった持病はないし、病院で治療が必要な症状もないとしたが、裏付けとなるデータは一切示さなかった。後に、この文書は、トランプがよこしたリムジンを待っている5分間で書いたものだと明かして議論を巻き起こした。

昨年9月、ボーンスティンはより注意深く練られた(らしい)文書を公開した。相変わらず、政治家の健康状態を開示するときに含まれる多くのデータは欠けていたが、いくつかの数値は公開された。トランプの身長は190センチメートル、体重107キログラム、血圧は116/70の正常値だ。

このなかでボーンスティンは、トランプがコレステロール値を下げるロスバスタチン(製品名クレストール)を服用していることを明らかにしたが、もともとのコレステロール値は明らかにしていない。ただ、最新の検査(薬を服用中)では総コレステロール値が169、HDLは63、LDLは94、中性脂肪が61と正常だったと述べるにとどまった。

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