大人女子がハマる「第3バーガー」とは何か? 価格や調理法に特徴、全国100店を目指す

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安全をうたったハンバーガーと人気のスムージー(写真:ユナイテッド&コレクティブ提供)

ハンバーガーチェーンの「the 3rd Burger」(以下、サードバーガー)が注目を集めている。2012年の開業当初から「野菜が新鮮でヘルシー」と評判だったが、ここにきて人気タレントやアスリートがテレビ番組やブログなどで常連客であることを公表したことで、人気が急上昇しているのだ。

東京・青山の骨董通りに構える店舗は木目調のイスやテーブル、白い壁材を使った穏やかな店内の雰囲気。お昼過ぎにはレジ前に行列が出来始め、すぐに約70席ある店内がいっぱいになる。スーツ姿の男性客や学生風の若いカップルも散見されるが、特に多いのが20代以上と見られる女性客。落ち着いた色合いのおしゃれなコートやセーターを着込んだ、いわゆる「大人女子」が目に付く。平日だけでなく、「週末も女性客を中心に家族連れのお客さんで混雑する」(店員の浦野健太郎氏)という。

サードバーガーを運営するユナイテッド&コレクティブ(以下、U&C)は青山の店舗のほか、六本木、吉祥寺、新宿の計4店舗を展開する。今2017年2月期の売上高は、新宿店が2016年4月にオープンしたこともあり、前期比46%増の4.6億円を計画。既存店売上高は第3四半期(2016年3月~10月)で前年同期比5%増と、好調に推移している。

セットで1000円前後の中価格帯

サードバーガーはそのブランド名が表すように、ハンバーガーの第3世代の形成を目指している。マクドナルドを筆頭に、低価格で大量出店を志向したのが第1世代、その反動で登場した1000円以上もするハイエンドバーガーが第2世代と言われる。

一方、サードバーガーはパンや肉に保存料、防腐剤をいっさい使用しない「安全・安心でおいしい」を標榜しながら、ハンバーガー、ポテト、コーヒーをセットにしてもおよそ1000円前後で収まるような中価格帯の設定だ。U&Cの坂井英也社長は「ハンバーガーの分野だけでなく、外食産業そのものを変えていきたい」と意気込む。

とはいえ、サードバーガーは一見すると、同じように野菜や肉のおいしさを訴求するモスバーガーやフレッシュネスバーガーと大きな違いがないように映る。ただ、食材の仕入れや調理方法が他チェーンとは異なっているため、当然のごとく商品の味も違う。

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