最新「海外進出先ランキング」トップ50 中国のシェア低下の一方で急浮上するインドネシア

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『海外進出企業総覧』の調査対象は正式に設立された現地法人としての進出であり、調査結果に反映されるまでタイムラグもありうる。そこで先行き見通しも含めた最新記事を掲載している『会社四季報』(13年3集夏号)について、「インドネシア」で検索してみた。その結果160件がヒット、活発な動きがうかがわれた。

『会社四季報』では、子会社の新規設立、現地企業の買収、事務所設置、新工場での生産開始など、新たな拠点の動向や今後の計画に触れた記事が相次いだ。また既存の拠点についても、設備更新、増産、人員増強や収益の拡大など、好調さを示す記載が多い。

業種的な広がりも始まった

さらに検討段階まで含め、こうした積極的な動きに触れた記事は、140件に上る。業種も機器や原材料関連にとどまらず、食品など一般消費財や情報・通信業、金融業にまで、広がりを見せつつある。

森永製菓は2013年9月に現地企業と合弁で子会社を設立し、東南アジア・イスラム圏開拓の橋頭堡にする構えだ。SmartEbook.comは13年5月に子会社を設立、現地の出版社や通信キャリアとの契約締結を急いでいる。コンテンツ配信などを手掛けるフェイスは、現地でのサービス配信を模索、調査中だ。第一生命保険は、現地の中堅生保への資本参加で交渉を続けている。

インドネシアはイスラム教徒が多いながらもイスラム教を国教とはしておらず、イスラム圏諸国の中では宗教的制約のハードルは比較的低いとされ、進出の足掛かりに適している。また親日的な側面もあり、国際交流基金の調査(12年)によると、インドネシアの日本語学習者は87万2406人と、中国に次ぐ世界第2位で、ASEAN諸国の中でも突出して多い。

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