生前退位「一代限り」が大勢、恒久化には課題

退位要件を定めた恒久的制度には否定的意見

 1月23日、天皇陛下の生前退位に関する政府の有識者会議が論点を整理した。退位を巡る利点や課題を両論併記したが、今上陛下「一代限り」の退位を認め、恒久的な制度を作らずに対応すべきとの指摘が目立った。2日に行われた新年一般参賀で皇太子さまと(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 23日 ロイター] - 天皇陛下の生前退位に関する政府の有識者会議(座長:今井敬経団連名誉会長)は23日、これまでの議論を踏まえ論点を整理した。退位を巡る利点や課題を両論併記した形だが、今上陛下「一代限り」の退位を認め、恒久的な制度を作らずに対応すべきとの指摘が目立った。

論点整理は、今上陛下に限って退位を認める案のほか、将来全ての天皇を対象に退位を認める案など複数案を示し、それぞれ有識者からの意見を明記。特定の結論は出さず、今後の議論のたたき台と位置づけた。

全ての天皇を対象とする場合では「皇室典範を改正して、恒久的な制度とすることが憲法の趣旨に沿ったものとなる」との意見が出た一方、皇位継承者との年齢差や政治社会情勢などは将来的に変わり得るとし、「将来の状況を今の時代において想定して規定すべきではない」などの課題が多く出た。

一方、退位を今上陛下に限ったものとする場合は「今の状況であれば、今上陛下の御意思に反していないことも推察され、的確な判断が可能」との指摘があり、退位の要件を規定する恒久的制度の創設には、否定的な意見がみられた。

摂政の設置に関しては、天皇と摂政が並び立つため「象徴と権威の二重性の問題が生じるのではないか」との懸念も示された。

有識者会議は今後、退位後の称号なども含めた課題について検討を進め、最終報告書を取りまとめる方針。

 

(梅川崇 編集:田巻一彦)

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