絶好調グノシーが「マンガ」から撤退した事情 利益を大幅上方修正、株価は上場来高値に

拡大
縮小
「ニュースパス」(左)と「グノシー」(右)。異なる特徴を持つ2つのアプリが強みだ(撮影:尾形文繁)

久々にベンチャー企業の爆発力を見せつけた。ニュースキュレーションアプリを展開するGunosy(グノシー)が絶好調だ。

1月13日に発表した2016年6〜12月期決算は、売上高が当初計画の2割増となる36.4億円、営業利益は同1.9倍の6.2億円だった。通期予想も、売上高は従来の65億円から77億円に、営業益は8.6億円から14.2億円に上方修正し、翌営業日の株価はストップ高となった。

牽引役は、アプリ内で配信する広告だ。ユーザー数の増加で、主力商品の一つであるインフィード広告(アプリのタイムラインに表示される広告)などが大幅に伸びた。

累計ダウンロード数は合計1800万超に

主力アプリ「グノシー」のダウンロード(DL)数は1695万に達し、6月には大株主のKDDIと共同で提供する「ニュースパス」(146万DL)も加わった。芸能・エンタメ系ニュースを前面に出すグノシーに対し、ニュースパスは政治・経済や社会的ニュースも扱う。タイプを分けたことで「食い合うことなくユーザー層が広がっている」(福島良典CEO)。

広告効果を高める施策も収益を押し上げた。ユーザーの年齢を推定する機能を刷新し、性別や居住地域の情報と組み合わせて、よりユーザーの興味や関心に合った広告を配信できるようになった。

今期はCM宣伝費を積み増したが、そのうえで計画以上の利益を出したことから、同社の好調ぶりがうかがえる。

次ページ安定的に黒字を計上
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT