「逆OB訪問」「逆求人」、就活戦線に異変あり 空前の売り手市場で今年は企業が攻める

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昨年6月に法政大学で開催された学内企業説明会。大学を経由して学生との接触を図りたい企業は多い (撮影:尾形文繁)

2018年卒新卒採用では、昨年とは違う企業側の動きが見られそうだ。

2017年卒新卒採用では、前年からのスケジュール変更などの影響を受けて大半の企業が苦労していたが、今回は同じ轍を踏まないように企業はさまざまな工夫を行っている。今年はどのような変化が起きているのだろうか? HR総研では、企業の人事担当者に2018年卒採用でどのような活動を行う予定か、アンケート調査を実施した。

大学と積極的な接触を図る企業

まず、広報開始の3月までにどのような活動を行うか、人事担当者に聞いた。

「大学キャリアセンター訪問」が最多で47%、「大学主催の業界研究セミナー」への参画が45%。半数近い企業が大学へのアプローチを行っていることがわかる。3月からの広報開始で就職ナビでのエントリー受け付けが始まるが、企業はその前から採用したい大学に向けて動いているのだ。「研究室・ゼミ訪問」をする企業は30%、「大学主催のキャリア支援講座」に参画する企業も20%ある。自由記述でも「大学との積極的なコミュニケーションを行う」(従業員規模1001人以上、商社・流通)、「学内説明会への積極的な参画」(301~1000人、情報・流通)などの声が挙がっている。

企業が積極的に大学へアプローチするのはなぜだろうか。実は2017年卒の採用が思うようにいかなかったことが背景にある。選考開始時期が8月から6月に変更されたことで、実質的な採用活動が2カ月短縮され、就職ナビに頼った企業では母集団形成(応募者を集めること)が想定よりも難しくなった。

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