トヨタものめり込む「オートサロン」の集客力 「改造車の祭典」はブランド訴求の絶好機会だ

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今回のオートサロンは日本の自動車メーカーがモータースポーツに対するアピールをより強めていた

1月13~15日の3日間にわたって、千葉・幕張メッセで開催された「東京オートサロン2017」。いわゆる「改造車の祭典」として市販車をベースにしたレースカーやチューニングカー、ドレスアップカー、各種アイテムなどとともに、華やかな衣装に身を包んだコンパニオンやレースクイーンのフォトショットが、ネットを中心にメディアの誌面を賑わせるイベントだ。

今年は参加400社を超え、過去最大規模で昨年とほぼ同等の32万4400人(昨年は32万5501人)という大きな動員を記録した。

幅広い顧客層を取り込むための大事なイベント

昨年もレポートしたように、かつて「改造車のお祭り」というコア層をターゲットとしたイベントは、自動車業界にとって幅広い顧客層を取り込むための年初に欠かせないイベントとして定着している。国内外の主だった自動車メーカーもブースを構えるようになってきているのだ。

「モリゾウ」こと豊田章男社長のキャラクターを前面に出していた

今回、会場を取材して強く感じたのは日本の自動車メーカーがモータースポーツに対するアピールをより強めたことだ。トヨタ自動車は「モリゾウ」こと豊田章男社長のキャラクターを前面に出しながら、高級車ブランド「レクサス」とトヨタブランドのモータ―スポーツへの取り組みを伝えることに腐心していた。

ニュルブルクリンク24時間レースへの参戦をアピールした昨年のオートサロンに続いて、今年は2017年のWRC(世界ラリー選手権)参戦とレクサス「RC F」のGT3カテゴリーへの参戦発表や、発売を控えたフラッグシップクーペ「LC500」のSUPER GT GT500仕様などの展示を行った。特にGT3は世界中のハイパフォーマンスカー・メーカーが参戦し、しのぎを削っているカテゴリーだけに、逆にいえば好成績を残さなければならないだろう。

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