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変わる小学校教育
これからの小学生に求められる力とは?
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日本の小学校教育が大きく変わろうとしている。学習指導要領の改訂により、授業時間数は増加、外国語教育の充実をはじめ授業内容も見直しが行われている。その先を見据えれば入試改革を含む大学改革も迫っている。これからの小学校教育はどうなるのか、そしてこれからの小学生にはどのような能力が求められるのか。Z会幼小事業部事業部長である加藤久和氏に解説してもらった。

小学校から大学まですべてはつながっている

現在の学習指導要領改訂の方向性は「知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視する」というものだ。具体的にはどのような変化が計画されているのだろうか。Z会の幼小事業部事業部長の加藤久和氏は次のように解説する。

「大きな変更点は、『何を学ぶか』という視点に加え、『どう学び、何ができるようになるのか』という視点が重視されるようになったことです。とくに、社会との関係性において考えていくという点が大きな違いとなっています。これから10~20年後の私たちの生活がどう変わっていくのか。想定するのは簡単なことではありません。そうした環境にどのように対応するのかが大きなポイントになっていると言えるでしょう」(以下発言は加藤氏)

学習指導要領の大きな基本テーマは「生きる力」を育むことであり、その目的自体は変わっていない。基本を維持しつつも社会の変化に適応していくため、各教科の基礎知識だけでなく、それをどう活用するのかという力を養うことが問われているのだ。

「たとえば現在は『情報』の持つスピード感がかつてとは大きく変わっています。グローバル化やICT化の影響もあって、世界の情報が即座に日本に入ってきたり、日本発の情報が世界に拡散したりしていくようになりました。その中で、情報をどのように取捨選択し、情報機器を活用して周囲との関係を築いていけばよいか。そうした判断力やコミュニケーション力も求められるようになっていくのではないかと考えられます」

最近の小学生の学習をめぐる環境の変化はそれだけではないという。加藤氏が解説する。

「とくに、ここ1~2年で英語教育への関心が高まっています。子ども向けの英会話学習も増えていることを実感します。もう一つはプログラミング教育の導入です。プログラミング的な思考によって物事を整理し、問題を解決する能力を教科学習と組み合わせようという動きも出てきました。

学校教育の変化としては、全体的に、思考力・判断力・表現力が従来以上に問われる傾向にあります。アクティブラーニング的な学習が取り入れられたり、学力調査で総合的な力を試す出題がされたりすることも増えてきました。小学生にとっての『学び』とは何かを考えると、単純に国語・算数・理科・社会を学ぶことだけではなくなってきたと言えるでしょう」

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