モデル写真は「未加工」が最新トレンドだった 下着ブランドが「ありのまま」で収益21%向上

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欠点を受け入れて見せるという考えは、ファッション業界ではまだ議論を呼ぶトピックだ。「特にビューティファッションのカテゴリーはあこがれや、私たち女性が手に入れたいと思っている理想の形を基礎に作り上げられている」とデチャーニー氏。

真実を悟ったわけではない

しかし、多様性やありのままの自分らしさを謳ったマーケティングは、響きが良くてもそれは利益のために行っているという点で注意が必要だ。いまでは成功しているように見えるエイリーも、大きめの体形向けの服を実際の店舗で売っていないとして批判を集めたことがあった。

エイリーのプラットフォームが「すべての体形を祝福する場所」であると定義付ける(これはフォイル氏の言葉だ)ことで、本格的に大きなサイズのラインを展開することを避けている(エイリーのブラジャーは一番大きいのがサイズ40Cとなっている)。エイリーはこうした戦略で上手く経営されている。

ブランドたちが真実を悟ったというわけではない。いま起きているのは、ブランドが『ボディ・ポジティビティ』をマーケティングチャンスとして、競合他社との差別化を図ることができる絶好の機会と捉えているだけだ」と、ランジェリー・ムーブメント・ブログの創設者であるコーラ・ハリングトン氏は説明した。

Hilary Milnes(原文 / 訳:塚本 紺)

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DIGIDAY[日本版]編集部

2015年9月1日にローンチした「DIGIDAY[日本版]」を運営。同サイトでは米「DIGIDAY」が日々配信する最新のデジタルマーケティング情報をいち早く翻訳して掲載するほか、日本国内の動向についてもオリジナル記事を配信している。メディアジーンが運営

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