「告白は男からすべし」は女の願望に過ぎない 自分からアタックできる男は3割に満たない

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「男たるもの、自分から告白すべし」という”不文律”は、どこまで実態に即しているのでしょうか(写真:マハロ / PIXTA)

「告白は、男からすべきものか否か」――。

周りの女性たちにそう聞くと、大抵「当然でしょ」と返されてしまいます。2014年に「マイナビウーマン」が行ったWEBアンケート(2014年2〜3月実施。有効回答数205件)でも、22~39歳の男性の44.9%が女性と付き合うときに「毎回告白する」と答えています。「毎回告白しない」のはたったの17.1%に過ぎません。この調査によれば、男性自身もその半数近くが自分から告白しているということになります。

これは本当に実態に即しているのでしょうか。中高校生なら、まだわからなくもありません。告白という形で互いの意志を確認し合わなければ、異性の友達との交際と変わらない部分が多いからです。いい大人になった後でも、付き合う上では「まずは、男の告白ありき」なんてことが実践されているのかは甚だ疑問です。

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一般的な大人の交際は、気になった相手がいれば、①連絡先を聞く、②デートに誘う、③何回かデートを重ねる、④手をつないだり、キスをする、⑤セックスをする……というステップを踏み、既成事実を積み上げていく。それが結果として「付き合っている」という証となります。もちろん、①~⑤のすべてを1日で済ませてしまう超肉食系の猛者もいるのでしょうが。そのいずれかの段階で、男から女に告白する、という「儀式」が本当に行われているのでしょうか。もし行われているとしたら、いつからそうなったのでしょうか。

男からの告白に「ねるとん紅鯨団」の影響?

まず、現代の日本において「付き合うために男から告白する」のが”当然”だと思われるようになったきっかけがどこにあるのか、探ってみましょう。1つの手がかりとなるのは、1987年に放送を開始した「ねるとん紅鯨団」という人気恋愛バラエティ番組の存在です。お笑いコンビ「とんねるず」が司会を務めており、男女カップリングパーティーのことを指す「ねるとんパーティー」の語源になるほど、人気を博しました。

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