パリの中高年が「裸族ビーチ」の虜になる理由 衣服から開放される「心地よさ」は想像以上だ

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裸であることを楽しむ、ナチュリスト・ヴィラ。そのメッカが南仏にあります。利用者は意外にも、中高年が多いようです(写真:sborisov / PIXTA)
“裸だからって恥ずかしくなんてないわ。1日でも過ごせばむしろ服を着ているのが滑稽になるの。楽園を追放される前、神の祝福の中では皆こうだったのよ。失われた楽園への回帰なの”
〜エマ スタイリスト

 

あけましておめでとうございます。今年も「生涯現役」を目指していきましょう。

フランスの名女優、カトリーヌ・ドヌーヴが、映画監督で艶福家としても有名なロジェバディムとセーヌ河畔の瀟洒なアパルトマンでベタっと暮らしていたころの話。パーフェクトなプロポーションをキープするために、四六時中全裸を強要されたという話があります。でも、裸体の日常化はエロスの減退になるのではないかしら。

わたくしの知りあいの中にも、何人か室内裸族ファミリーがいます。パートナーとの間はともかく、親子間でも……となると子どもが思春期になったら、いったいどうなるのでしょうか。

ヌーディストビーチ総本山がフランスにあった!

そして、フランスには世界最大級の「裸族の村」があるのをご存じですか。エーゲ海や地中海沿いに点々と存在する「ヌーディストビーチ」の総本山と目されているのが、南仏のエロー県(なんて名なの!)キャップダグドにある、ナチュリスト・ヴィラ(Le village naturiste du Cap d’Agde)です。

最近では、世界60カ国以上を旅したTVのトラベル・レポーターが訪れて、大絶賛したという話もあります。わたくしの友人たちの中にも、リピーターになった人がたくさんいます。そして、パリ近郊にもナチュリスト・ヴィラの建設計画が持ち上がっているという噂も。いったい、なにが魅力なのでしょう。

そもそもヌーディストとは、「裸体主義者」のこと。ヌーディズム(Nudism)――衣服を着て生活することを自明とする社会での中で、スッポンポンになって衣服の拘束から逃れ、全身を日光や大気、あるいは水に浸して楽しみリラックスする活動――を実践する人たちのことです。

ヌーディストにとってのヌードとは、ただ服を脱いだだけの裸体にあらず。“見られることが前提の裸”といったニュアンスがあるそうです。そして、ヌーディストの中で、もう少し自然の要素を強調したものがナチュリストと言われます。

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