中国で民族系自動車メーカーが躍進するワケ 欧州仕込みのデザインで侮れない存在に

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SUVのヴェゼル(写真は日本版)が中国で好調な売れ行きだった(撮影:尾形文繁)

急激な拡大を続ける中国の自動車市場で、現地メーカー(民族系)が力をつけて台頭している。日・独など外資系メーカーとのシェア争いも激化しつつある。

2016年(1〜11月、以下同)の中国の乗用車販売台数は、前年比15.5%増の2168万台。12月を残して、すでに年間の過去最高を更新した。

主因は排気量1.6リットル以下が対象の小型車減税だ。中国政府は景気刺激策として小型車の取得税を2015年10月から2016年末まで10%から5%に引き下げた。その結果、乗用車の7割を占める小型車の販売は2016年に2割以上も伸びた。

日系で首位に立ったのはホンダ

ホンダは2016年の中国における乗用車販売で日系首位に立った。SUV(スポーツ多目的車)の「ヴェゼル」などの大幅増に、2016年に投入した小型車「シビック」のヒットも加わり、販売台数は前年同期比28%増の111万台と好調。これまで慎重だった能力増強を決断し、2019年前半に年12万台の新工場を稼動させる。

日産自動車の同期間における乗用車販売も、99万台超と12%伸びた。「年間販売目標の108万台達成は確実」(関潤・専務執行役員)な情勢だ。

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