事後レポ

グローバル経営に寄与する人事の要諦

11月10日、東京・虎ノ門ヒルズで「グローバル経営に寄与する人事の要諦」と銘打たれたセミナーが行われた。グローバル競争を勝ち抜くためには人事政策が重要であるという認識の広がりを示すように、会場は約500名が参加。企業の人事担当責任者や人事システムの専門家などによる講演に、熱心に聴き入っていた。
主催・SAPジャパン

オープニング

SAPジャパン
代表取締役社長
福田 譲

不確実性の時代と言われて久しいが、実際にそうした事態が起きている。福田譲氏は、グローバルに事業を展開していると想定外のことが同時に複数起きることがあると指摘。ある企業経営者の言葉として、スピーディに対応できる体制を整えておくこと、逆風の状態でも飛行できる形にしておくことが大事だとした。そしてSAPが社内で行った調査を基に、社員の属性や行動などの可視化が重要であると訴えた。

基調講演I
Transform Your HR Strategy in a World of Digital Disruption

SAP SuccessFactors
Chief Revenue Officer
Kerry Sain

企業の人事部は変革の時期を迎えている。単に給与や配属などを扱うだけではなく、戦略の一要素とならなければならない。Kerry Sain氏はそう話を切り出し、テクノロジーを活用して人事部が大きな付加価値を提供できるように変わっていくことを、旅になぞらえて説明した。そして複雑な人事のシステムをクラウド化することでシンプルに変わっていくとした。

「しかし、そのためのソリューションは、負担が少ない形で提案することが重要です。そうでなければデジタル化していく意味がありません」と強調し、SAPは使いやすさを意識したユーザーフレンドリーなソリューションを提供すると続けた。そして、同社製品のユーザーが世界に4500万人以上いるという実績を示し、これからもパートナーと組んで最高のソリューションを提供していくと語り、「人事の変革はまだ始まったばかりであり、止まることはない」と結んだ。

特別講演I
エーザイのグローバル経営を
支えるリーダーの育成

エーザイ
常務執行役
デピュティチーフタレントオフィサー
松江 裕二

予想外のことが起きる時代、人事には、ぶれない軸となる部分と、環境変化への適応が求められる部分がある。松江裕二氏は二つの面について話をした。まず、エーザイのグローバル・タレントマネジメントポリシーについて、共同化(患者様との共体験)を通じて患者様のニーズを理解し、同社の企業理念を体現する優秀な人財を育成していくことなどが基本だとした。

また、グローバル経営を支える次世代タレントの育成をするために、人財開発プログラム体系を構築していると指摘。その中の「E-GOLD」というプログラムはこれまでに100人近くが受け、39人のバイスプレジデントとマネージング・ディレクター、9人の執行役を輩出していると語った。そして人事施策がグローバル・ビジネスのパフォーマンス向上につながっているとし、もう一度、企業理念のグローバルな浸透が重要だと強調して講演を終えた。

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