「将来の自分から感謝される」選択をすべきだ 決断とは「先に進む」ためにある

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正社員前提の契約社員として中堅企業に就職することができたのですが……(写真:momo / PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

安井さん、はじめまして。いつも熱心に拝読しております。私はいわゆる貧困家庭で育ち、専門学校卒業後は派遣社員として数社で勤務した後、30歳でようやく正社員前提の契約社員として中堅企業に就職することができ、現在はその地方事務所で事務を担当しています。
就職によってようやく将来への展望が開けたため、正社員登用を目指すかたわら、自己研鑽を目的に積極的に経済ニュースに触れ、読書や勉強を通じて大局的な視点で時流をとらえることを意識し始めました。するとその結果、現在の就職先での仕事に疑問を覚え始め、それ以外にやりたい仕事まで見つかってしまいました。問題は以下です。
1.【スキル】地方であるために分業された細切れの仕事しか割り当てがなく、専門スキルを身に付けることが難しい点
2.【キャリア】キャリア形成に関するフォローがなく、また、やりたい仕事の分野に関する希望や改善提案を挙げても、上長や担当部門からレスポンスがない点
3.【将来のキャリア】社内で総合職・一般職の区分がなく、また、地方在籍の事務職は異動がない点
4.【価値観】就職先は保守的な風土を持つ昔ながらの日本企業であり、その美徳とするところと、今の私が「今後、こんな社会づくりに携わりたいな」と考えるところが相いれない点
このような点から、このまま働き続けた場合に得られるものが今ひとつ見えず、また、そもそも価値観の違う会社で働き続ける意味はあるのだろうかと考えるに至りました。やりたい仕事に関してはどんどんと新しいアイデアや学習意欲が生まれますし、時代も必要としている分野の仕事です。
一方で、現在入社から1年半、あきらめるには早すぎるとも思いますし、正社員になれば家族の中で初めて中堅企業の(少なくとも現時点では)安定した職に就くことになり、年齢的には今後の結婚や出産、それにかかわる育産休のことも考えると、ぜいたくすぎる悩みなのではないかとも思います。
このような場合、安井さんならばどの部分に力点を置いて判断を下されるだろうと思い、相談させていただきました。アドバイスをいただけると幸いです。
スズキ
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