PTAが辛いほど忙しい生活への大きな疑問 PTAだけでなく、仕事だって無駄だらけ

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コンビニも24時間営業で、当然のごとく深夜3時、4時でもやっているけれど、本当にそんな時間に営業することが必要なのか? というところを考えるべきだし。いろんなところで、そんなふうになっている。消費者も過度なサービスを求めてしまうし、企業もやらせてしまう。

それでお互いに首をしめあって、苦しみあっているんですよね。どうも、日本人の「道を究める」ようなところが、行き過ぎちゃっているんです。

PTAは本来もっと優先順位が上でもいいこと

――そうですね、PTAもよく変なところをがんばっていますが、そういえばそれって、日本社会全体の特徴です……。

そう。いったん歯車がまわると止まらなくなるようなところがあるよね。

あらゆる面において無駄だらけで、しかもやたらと労働時間が長い。そういうことのすべてが、子育て世代へのプレッシャーとなっているわけです。

「忙しくてPTAがやれない」という現状にも、そもそも違和感を感じるのです。

わが子が通っている地域の学校の親同士が集まって、子どものために活動するって、本来はすばらしいことじゃないですか。本当はすごく、優先順位が上のはずのことなんです。

――たしかに、PTAの本来の趣旨は悪くないんですよね。現状のやり方に問題が多すぎるから「くだらない」とか「いらない」と言われざるを得ないのであって。

賛否両論あると思いますが、私はたとえば「PTAは、いまやっている仕事を全部やめて、学校と先生の手伝いだけをすると決めるのもひとつの選択肢だと思います。もちろん任意加入&参加を絶対条件としてですが。もしそういうPTAがあったとしたら、先生がたはPTAにどんなことをやってもらえると助かるでしょう?

うーん、子どもに直接還元できるようなことをやるのがいいんじゃないかな。授業のときにボランティアスタッフとして入って、できない子を教えるとか。日本は学校の先生が少ないから、個別対応ができないんだよね。発達障害の子がサポートを必要としているとき、支援員さんみたいな形で入ってくれるとかもいいよね。

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