情報流出「不倫サイト」、実は生き残っていた

「アシュレイ・マディソン」の再生策とは?

アシュレイ・マディソンは、「不倫サイト」とのイメージを払拭すべく、コンセプトを変えて出直した。写真は同社ウェブサイトの日本版トップページ(提供:アシュレイ・マディソン)

「人生は一度だけ。不倫しましょう」。そんな挑発的なキャッチフレーズを掲げ、既婚者向けの出会い系サイトを世界中に拡大してきたカナダ発の「アシュレイ・マディソン」。一時期は日本でも180万人の会員を集め、世界最大の不倫サイトをうたっていたことを覚えているだろうか。

各地でモラル的な面での反発を受けながらも成長していた同社だが、2015年、顧客情報がハッキングされ、ダークウェブ上に流出。さらに女性会員の中に多数の架空のアカウントが登録されているという“サクラ”疑惑も生じると、サービスは一気に下火に。顧客情報流出などをめぐっては、各地で訴訟問題に発展する事態に陥っていた。

が、そのアシュレイ・マディソンが、今年に入って経営陣を一新。コンセプトも変更し、11月30日にサービスをリニューアルしたという。不倫を推奨する出会い系サイトとしては致命的ともいえるスキャンダルを起こした同社だが、はたしてサービス再開の意図はどこにあるのか。

一時は3600万人が会員登録

アシュレイ・マディソンは、米国、英国、オーストラリアなどでサービスを展開し、2015年の時点では全世界で3600万人もの会員が登録するほどの猛威を振るった。言うまでもなく、ほとんどの国において不倫を推奨するサイトにモラル的な反発があることは予想できたはずだったが、各国において物議を醸したことがかえって「宣伝」になった側面もあるだろう。

もちろん、日本にもこれまで同種の出会い系サイトは星の数ほど存在してきたが、法的な整備も進み、すでに2000年代をピークにブームは下火となっていた。そんな状況下、逆に料金を割高にすることによって、ある程度の収入がある層をターゲットに設定。クレジットカード払いによってそれなりに身元も保証されるといった触れ込みもあって、潜在的に出会いを求めるユーザーの注目を集めることになった。

「不倫サイト」への反発は思わぬ形で問題化する。2015年7月、同サイトのあり方に反発し永久閉鎖を求めるハッカー集団「Impact Team」が同サイトをハッキングし、同年8月には、登録会員およそ3200万人分もの個人情報がダークウェブ上に公開されるという事件が発生する。欧米では政府機関関係者など公職にある人物の情報などが多数公開される騒ぎとなり、日本でもタレントや著名人と同名の登録がされていたことが話題となった。

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