ぐっちーさんが今の市場は危ないと思う根拠 「2017年に4回の利上げ」なんて誰が言った?

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さて競馬。

朝日杯フューチュリティステークス(12月18日、阪神競馬場11R)

何せ、2歳と言う経験がほとんどない馬がマイル戦(1600メートル)を戦うわけですから、これは毎年混戦になるのが当たり前。そして、トリッキーな中山マイルから阪神に移った時からやはり強い馬は勝つな、というレースが続いていると言えます。

経験は度外視!クリアザトラックの単勝で勝負だっ!

昨年のリオンディーズ(角居厩舎、大活躍後に故障で今年引退)がまさにそれで、もう強い、というしかないレースで勝ち切っています。だって、新馬戦、デイリー杯を2連勝してきた圧倒的一番人気のエアスピネルをまさに並ぶ間もなく抜き去って行ったあの足……マイルの経験がなかったにもかかわらず……ですよ。つまり中山から移ってきたおかげで本当に強い馬が勝つレースになっている、とワタクシ、睨んでおります。リオンディーズ、新馬戦たった一つしかやっていないけど強い馬が勝つわけです。つまり、経験は度外視していい。

このレースが阪神に代わったのは2006年ですが、その後思い出すならキャリア2戦1勝のウオッカが重賞2勝のアストンマーチャンを粉砕。積み重ねたキャリアを圧倒的なポテンシャルが凌駕する流れは翌2007年トールポピー(3戦1勝)、2008年ブエナビスタ(2戦1勝)の戴冠……そして去年のリオンディーズと来る訳です。

となるともう結論はほぼ一つ。

昨年もやってくれた、角居厩舎のクリアザトラック。

リオンディーズと異なり、完全なマイラータイプで育てられており、その意味ではリオンディーズより強い可能性が高い。さらに角居厩舎は朝日杯FSの最終登録が行われた12月4日時点ですでに勝ち上がっていた4頭の良血牡馬(クリアザトラックの他にヴァナヘイム、エアウィンザー、グローブシアター)がいたにもかかわらず、クリアザトラックを出してきた!! これは重要な判断と言うべきでしょう。

しかも鞍上にはリオンディーズと同じミルコ・デムーロ。昨年の衝撃のゴール前が約束されたと言っても過言ではありません。

結論。クリアザトラック単勝のみ。本当に強い馬が勝つレースを見たいと思います。

ぐっちーさん 投資銀行家

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ぐっちーさん ■本名:山口 正洋(やまぐち まさひろ)。投資銀行家。1960年東京都港区生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。丸紅を経てモルガン・スタンレー、ABNアムロ、ベア・スターンズなど欧米の金融機関を経て、ブティック型の投資銀行を開設。M&Aから民事再生、地方再生まで幅広く ディールをこなす一方、「ぐっちーさん」のペンネームでブログを中心に大活躍。2007年にはアルファブロガーを受賞、有料メルマガも配信中。さらに『AERA』や『SPA!』で連載をもちつつ、テレビやセミナーでも人気。主な著書に『なぜ日本経済は世界最強と言われるのか』(東邦出版)、『ぐっちーさんの本当はすごい日本経済入門』『ヤバい日本経済』(後者は共著、いずれも東洋経済新報社)などがある。競馬予想も一流。一方でメインレースはほどほどで、平場の条件戦などを好む。【2019年9月29日19時編集部追記】2019年9月24日、山口正洋さんは逝去されました。ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。

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