「格安スマホ」、知られざる弱点はココだ! 「昼休みの落とし穴」を知っていますか?

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それゆえ、通信トラブルが起きた場合はMVNO、スマートフォンが壊れた場合は端末メーカー、ネットサービスでトラブルがあった場合は、サービスを運営している事業者のサポート窓口にと、それぞれ個別に問い合わせる必要がある。

トラブルの原因が通信、ハード、サービスのどこにあるのか判断するのが難しい場合は、原因解明のため複数のサポート窓口に問い合わせる必要があり、解決に手間がかかってしまうのは難点だろう。

もっとも、MVNOの中には、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のトーンモバイルが提供する「TONE」のように、端末とサービスを一体で提供しているものも存在する。サポート面での複雑さや面倒さをできる限り避けたいのであれば、あえてそうしたサービスを選ぶのも手だ。

利用者が集中する、「昼休みの落とし穴」

もう1つの大きなデメリットとしてよく指摘されるのが、時間帯によって通信速度が極端に遅くなってしまうことだ。

関西電力子会社のケイ・オプティコムが提供する「mineo(マイネオ)」では、専用の通信帯域を用いて速度低下の影響を受けにくくする「プレミアムコース」を2017年2月に正式開始予定。速度低下を懸念するならこうしたサービスを選ぶのも手だ(写真:著者提供)

MVNOは携帯会社の回線を使っているため、理論上の通信速度は携帯会社のサービスと基本的に変わらない。だがMVNOはあくまで携帯会社から回線の一部を借りてサービスを提供しているため、大手携帯会社と比べると用いる帯域幅が狭い、わかりやすく言えば“回線が細い”のだ。

道路が広ければ多くの車を走らせることができるのと同様、回線が太ければ多くのユーザーが同時に通信しても、速い速度を維持できる。だが回線が細ければ、多くのユーザーが一斉に通信した時、道が狭いため渋滞が起きやすく、1人当たりの通信速度が遅くなりやすいのだ。

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