「忘年会幹事」を若手に丸投げしてはいけない 先輩の「教育不行届き」が相手にモロバレです

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もちろん、カジュアルな居酒屋がすべてダメというわけではありません。「特別に美味しい料理がある」「趣のある雰囲気である」など、何かしらの意外性があるのなら、問題はありません。

特にそういった特徴がなく、気の置けない友人たちと盛り上がって楽しめるようなスタイルのお店は、ビジネスでの会食シーンでふさわしくない場合が多いのです。

「顔なじみの店」から選ぶのが鉄則

そしてもう1つ、若手に任せると危険な理由があります。仮にお店のタイプをきちんと選べていたとしても、「初めていくお店」は危険なのです。ネットで調べたお店はいくら評価が良くても、選んでいる人が一定の基準で評価しているわけではないため、口コミの投稿者にとってよいお店でも、自分たちにとってもそうかはわからないのです。

したがって、お店は上司の顔なじみか、そこまではいかなくても、今までに行ったことがあるお店の中から選ぶことが重要です。

店を選んだら、次は予約の電話をするのが手順です。電話するのは面倒だから、それくらいは若手にやってもらっていいだろう、と思う人もいるかもしれません。しかし、実は予約の電話こそ、自分でしたほうがよいのです。

なぜならば、自分で電話をすることで、お店の人に「何回か店にきたことがある〇〇さん」と思い出してもらうことこそが重要だからです。そして、そのときに今回の利用が接待であるということを伝えて、内容の打ち合わせもしておくのです。お店の人に覚えてもらっていたら、何かと融通を効かせてもらえるものです。

誘われた方も、相手が通い慣れているお店なのだ、という雰囲気が伝わってくると、居心地がよいもの。反対に、「初めてのお店」でこちらがぎくしゃくしていると、相手も落ち着かなくなってしまいます。

もちろん、若手に何もさせずに、お客様扱いする必要はありません。実践でお店選びのコツを教え、“自分のお店”を持っておくことが大事であると教えなくてはいけません。

次ページ若手に“自分のお店”を持たせる方法
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