王道モテ服で固めた40歳女性が射止めた男性 「勝負」のためには割り切りも必要だ

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一人好きの美香さんだが同世代の動向が気にならないわけではない。28歳を過ぎたときに急に焦りを感じた。男性はのんびりしている人がいるけれど、女性は違う。周囲は結婚をする、もしくは一人で生きる準備を着々と進めているように見えた。

自分はまだ何もしていない

「自分は何もしていない。ヤバい!と思いました。恋人もいないので結婚はすぐにはできません。じゃあ勉強しよう。税理士になろうと決めました」

親に頭を下げて2年間は勉強に集中させてもらった。それで5科目中3科目は合格した。会計事務所で事務の仕事をしながらさらに1科目。しかし、最後の1科目がどうしても受からない。

夜は仕事の後に学校通い、土日は家で勉強。仕事でも学校でも自宅でも座り続けていたので腰を痛めてしまった。美香さんは税理士になることをあきらめると同時に、自分の体に不安を覚えた。一生働き続けるのは無理かもしれない。サポートし合える相手がほしい。35歳になっていた。

「大手の結婚相談所にすぐに入りました。お見合いを申し込むときの条件は、年収600万円以上で、年齢は自分の前後5歳まで、外見も普通の男性であること、です。条件検索でたくさんの男性が見つかりました。もちろん、年収は高いほどいいし、年齢は若いほどいいですよね。自分なりに上位4人を選んで申し込みました」

結果はなんと全敗。会うことすらできなかった。大きなショックを受けた。しかし、美香さんには腰を痛めながら5年間も受験勉強を続けて鍛えた精神力がある。

「結婚相談所の本部にメールをして、ベテランのアドバイザーに相談にのってもらう予約を入れました。そして、真正面から聞いたんです。私のどこがダメなのかをズバリ言ってほしい。やっぱり36歳のおばさんでは結婚できないのか、と」

相手もプロである。美香さんの本気度が伝わったのだろう。こんな忠告をしてくれた。

「年齢のことは気にしても仕方ない。あなたはまずプロフィール画面がすべて間違っている。ネガティブなことは一切書くな。自分はかわいくて優しいと精一杯にアピールしろ。写真の笑顔が足りない。メークも服装も間違っている。紺などではなく、白とピンクを多用しろ」

いずれもありきたりの婚活アドバイスであるが、ちゃんと実践する人は意外と少ないのかもしれない。美香さんはすぐにOL向けのアパレルショップに行き、「パーティなどで使えるようなかわいい勝負服をそろえたい」と店員に伝えた。

「お見合いの相手は男性なので、男目線にならないと意味がないと気づきました。私は普段はスカートを履きません。でも、薄めのストッキングをはいた脚を短めのスカートからちゃんと出して見せて、トップスも胸元を開き気味な洋服で鎖骨を見せました。男性はやっぱりサラサラの髪が好きなのでストレートパーマもかけました。化粧のセミナーにも行きましたよ」

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