会社の「辞めどき」は15のポイントで判断せよ 長くない人生、貴重な時間の浪費は避けよう

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どの仕事で一流を目指すか、早く選択しなくてはいけない(写真:naka / PIXTA)
私はコンサルティング会社に在籍した12年以上にわたる期間、大企業・中小企業をあわせて1000社以上を訪問し、そこで働く8000人以上の人々を見てきた。
マスメディアや本、ネットには「偉大な成功者たち」のエピソードが数多く並んでいるが、長く働くうち、「偉大な成功者たち」に関するエピソードよりも、身のまわりにいる、普通の人々に学ぶことのほうがはるかに多いことがわかった。だから、私の紹介する話は普通の方々が悩んで出した結論や、必ずしも成功とは言えない体験談、現場での素直な感想などである。
一度に大きな変化を起こすことは誰にもできない。何かを成し遂げようとするならば、それなりの準備や時間をかけて物事に取り組む必要がある。この連載の目的は、そのような方々の一助となることである。

自分を変える、が常に正しいわけではない

「会社に不満があるなら、まず自分を変えなさい」

これはよく言われる話である。

たしかに正しいときも多い。しかし常に正しいわけではなさそうである。

たとえば、こういうシーンを想像してみよう。 ある技術者が、会社に7年在籍し、技術ひと筋でやってきたところ、営業への転向を言い渡され、営業部に異動することになった(実例として、シャープは2012年、生産・研究部門の社員900名を営業へ配置転換している)。

営業は、技術者にとって未知の世界であり、スキルを身につけるには時間がかかる。 ただ、長期で見れば顧客の視点で自分たちのサービスを見るのは決して悪い選択ではない。

はたして、会社に従って営業を頑張るべきなのか、それとも、不満を隠さず転職を考えるべきなのか? はたまた会社にとどまって、時期を待つべきであろうか?

まず認識が必要なのは、どんな仕事であっても、一流になるにはとても時間がかかるということだ。

したがって、営業としてキャリアを改めるならば、その仕事を極められるのは30代後半である。その頃には「転職をしたい」と思っても、選択肢はいまよりは少ないだろう。

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