「東京メトロ」は五輪までにこんなに変わる! ホームドア設置や混雑緩和はどこまで実現?

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11月に計4日間行われた銀座線渋谷駅工事の際に運転された「青山一丁目行き」の電車。銀座線渋谷駅は2019年度に新ホームとなり、大きく姿を変える(撮影:尾形文繁)

日ごろ東京メトロを利用する人なら、各線の車両とメトロの社員がずらりと並んだポスターを見た覚えがあるのではないだろうか。10月から掲出されている「Mission for Tokyo 2020」という広告シリーズだ。2020とは、もちろん同年に開催される東京オリンピック・パラリンピックのこと。同社は今年6月、2020年大会の組織委員会とオフィシャルパートナー契約を締結。世界各国から訪れる人々を輸送の面で支えることになるが、この広告はその決意表明ともいえる。

では、2020年に向けて東京メトロはどのように進化していくのだろうか。同社は今年「東京メトログループ中期経営計画東京メトロプラン2018」を公表し、2016年度から2018年度までの3カ年の新たな中期経営計画として、「安心の提供」「成長への挑戦」を掲げている。投資額は2013年度~2015年度の2851億円を大幅に上回り、過去最大級の総額4200億円だ。

日々の通勤・通学で地下鉄を利用していても、地下で進む工事は全貌が見えにくく、いつまでにどのように行われるのかわからない部分が多い。2020年を目指して変化するメトロのポイントを見てみよう。

大きく生まれ変わる銀座線

2020年度に向け、大きく変貌する路線としてまず挙げられるのは銀座線だ。この11月には渋谷駅の改良工事のため、計4日間運休して線路の移設を行った。同駅は2019年度に明治通りをまたぐ新たなホームが完成し、周辺の再開発とともに駅の形が大幅に変わる予定だ。だが、銀座線で大きく姿を変えるのは同駅だけでなく、路線全体が大きくリニューアルされる。

路線のリニューアルについては、全線を5つのエリアに分けて実施。「下町エリア」と呼ばれる浅草-神田間については、2017年度中に駅の改装が完了する。合わせてホームドアの設置も推進され、2018年度上期には大規模工事を行っている渋谷駅と新橋駅の渋谷方面行きホームを除き、全駅に整備される。

車両はすでに大半が黄色い新型車1000系に置き換わったが、2016年度中に全車両を新型に統一。2017年は日本初の地下鉄である銀座線の開業90周年にあたる年でもあり、同線は2020年より一足早く新たな姿に脱皮しそうだ。

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