苦手科目を「他人に教える」ことの絶大な効果 兄弟や友人相手に試してみる価値はある!

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人が聞いて理解できるように解説するためには、ある程度しっかり調べなくてはなりません。ここで、知らなかったことを気にする必要はありません。調べて、教科書を見ながらでいいので、話をしてもらいます。

人に話をするとなると自分が理解しなくては話せません。そうやっているうちに、記憶されるというおまけまでついくるでしょう。

この方法は、子どもが反抗期であったり、親と話をしたくない状況であると難しいでしょうが、大川さんのお子さんは素直な子のようなので、試してみる価値があります。これがきっかけでスイッチが入る場合があります。

同じ志望校の者同士で行うと特に相乗効果

3.友達同士で教え合いをする

テスト前は一人で勉強するのが一般的ですが、仲がいい友達と勉強会を開き、お互い教え合うという場を作る方法があります。これが意外と効果的なのです。とはいえ、友達同士で集まって勉強になるの?という疑念があると思いますので、そのときの注意点を書いておきます。

1) あらかじめ計画を作る → 単なる遊びにならないように決めておく。どの科目をどの程度行うかなど。

2)お互いテストし合う仕組みをつくる → 覚えてテスト、覚えてテストということを交互にやっていく。特に知識を覚えなければならない科目はこの方法で行う。

3)わからない部分はお互いに教え合うということを決めておく

この方法は、たとえば同じ志望校の者同士で行うと特に相乗効果があります。基本的に勉強は競争ではなく、お互い助け合いながら、学びあいながら進めるほうが、総体的に効果が高くなる。これは筆者が過去の経験から体感してきたことです。

以上、今回は、「他人に教えることによって自分も学ぶ」という方法についてのお話でした。よろしければぜひ参考にしてみてください。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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